血中ケトン体分画(動脈)  AKBR ( arterial blood ketone body ratio)


外注会社:塩野義(動脈)

測定方法:
酵素法

基準値: アセト酢酸/3-ヒドロキシ酪酸比0.7以上

総ケトン体 26〜122μmoL/L
アセト酢酸 13〜 69μmoL/L
3-ヒドロキシ酪酸 0〜 76μmoL/L

臨床的意義
ケトン体は,容易に細胞膜を通過しうる物質であることから,末梢組織(脳,心,腎など)において消費される影響が少ない動脈血中ケトン体比は,肝のenergy chargeを反映するものと考えられるため,肝予備能の指標および肝切除例における術後管理の指標として臨床的に応用されている。最近,肝細胞のviabilityを評価する方法として,肝ミトコンドリアにおけるredox stateを間接的に評価する方法として,動脈血中のケトン体比(arterial ketone body ratio,AKBR)が提唱され,肝機能を評価する指標として用いられるようになった。AKBRは肝細胞(肝ミトコンドリア)機能評価法として,これまで用いられているhepaplastin testやICGRmaxとも良く相関することが知られており,術前の肝機能の評価,肝切除の範囲の決定等に有用であると同時に,術後の管理上の指標としても有用である。

異常値を示す疾患
低値疾患(比率の低下):肝硬変 ・ 肝臓癌 

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

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