ウイルス測定法
中和反応(NT: Neutralization test)


 
感染症の血清診断の基本は、急性期と回復期(発症ほぼ2週間後)の患者ペア血清での抗体価の同時測定
により、抗体価の有意な上昇(通常4倍以上)をもって行われる。NT法は、ウイルス粒子に抗体が付着すると、
そのウイルス粒子の感染性が失われることを利用した抗体の測定法である。既知抗体を用いて分離ウイルス
の同定にも利用される。最も特異性が高く、感度もよい血清学的検査法である。段階希釈した披検血清とウイ
ルスを混合し抗原抗体反応を行わせた後、マイクロプレート上の培養細胞に接種し培養を行う。一定期間観察
を行い細胞変性効果(CPE)の有無をみる。CPEがなければウイルスの増殖が抑制されたことになり中和抗体
陽性と判定される。またプラック抑制をみる方法もある。

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