RSウイルス, RSV(respiratory syncytial virus)


測定法: CF,NT法

外注会社:SRL

臨床的意義
 RSウイルス(RSV)は,飛沫感染,分泌物(咳,くしゃみ)を直接吸い込むことにより伝播され,鼻,咽頭の粘膜で増殖し,生後6カ月未満の幼弱乳児に細気管支炎や肺炎などの重篤な下気道感染症を引き起こす。RSVの流行はインフルエンザと異なり毎年みられ,流行は冬期を中心に4〜5カ月間みられるのが特徴である。一シーズンで乳児の半数が初感染を受け,2歳までにほぼ100%の小児がRSVに感染する。確診には補体結合反応(CF),中和試験(NT)などの血清学的検査およびウイルス分離,ウイルス抗体検査が不可欠である。しかし,1歳以上の幼児ではCF,NTの抗体価は比較的よく上昇するが6ケ月未満の乳児ではほとんど上昇しない。高齢者,移植患者においてのRSV感染の重症化も報告されており,小児病棟の院内感染のみならず,内科病棟においても治療方針の決定,院内感染対策上に検査の有用性が高い。

適応疾患
 上気道炎 ・ 気管支炎 ・ 細気管支炎 ・ 肺炎

基準値

検査方法 検査材料、基準値
CF・NT 血清  4倍未満
髄液 1倍未満 

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管 

関連項目

インフルエンザウイルス
アデノウイルス
マイコプラズマ
パラインフルエンザウイルス

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