ジゴキシン, digoxin
外注会社:OML(平成15年4月1日より中止)
薬剤部(平成25年7月31日まで)
平成25年8月1日より検査部で測定
平成31年3月1日よりLSIに外注委託

臨床的意義
 ジゴキシンはジギタリス配糖体の中で最も使用頻度の高いものの一つであり、Na+-K+ATPaseを阻害して間接的に心筋細胞中カルシウム濃度を上昇させることにより強心作用を示す。ジゴキシンは主たる消失経路である腎臓の機能や薬物相互作用などにより血清中濃度が変動しやすい。さらに、治療有効濃度と毒性発現濃度が接近しているため、適切な用量設定により血清中ジゴキシン濃度を有効治療濃度域に維持することが重要である。


測定方法 : CLIA法

測定機器:Architect i2000 SR(アボットジャパン株式会社)

相関(平成25年8月1日)
y=0.999x-0.001  R=0.987(N=53)
 

薬剤部     
有効治療濃度 : 1.0〜2.0 ng/ml



副作用・中毒症状
食欲不振 ・悪心 ・嘔吐 ・期外収縮 ・二段 脈 ・A-Vブロック ・洞性不整脈 ・発作性心房性頻拍・心室性頻拍 ・心房細動 ・心室細動 ・頭痛 ・ うとうと状態 ・錯乱 ・霧視

採取容器:
普通試

変動要因
1.溶血(赤血球からの放 出)↑ 
2.腎機能低下↑ 
3.甲状腺機能低下 ↑ 
4.内因性ジギタリス様物質↑ 
5.併用薬 (キニジン,プロパンテリン,ジルチアゼム,カプトプリル,ニフェジピン,プラゾシン,ベラパミル,スピロノ ラクトン)↑ 
6.甲状腺機能亢進↓ 
7.吸収不全↓ 

検体採取条件
1.採血時間 経口: 投与後8時間〜次回投与直前(消失相) 
2.静注:投与後4時間〜次回投与直前(消失相)
 
注意事項
他のジギタリス製剤の一部(β−メチルジゴキシン,ラナトシド,デスラノシド)は交差反応を利用してゴジキシンとして測定されるので注意する事。
ビタミン剤投与直後では,その蛍光 により測定が妨害されることがあるので採血には注意が必要である。

製品名,薬剤名等:ジゴシン,ジゴキシンサンド

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