ジアゼパム, DZP (diazepam)


測定法: HPLC法 

外注会社:SRL

臨床的意義
 benzodiazepine(BDP)系薬物であるジアゼパム(DZP)は抗けいれん作用が強く、てんかん治療薬として用いられる。DZPの主代謝物N-デスメチルジアゼパムは活性をもち、さらにオキサゼパム、N-メチルロラゼパムに代謝されるが、これらも活性をもっている。DZPは神経症やうつ病をはじめ、種々の疾患に伴う不安・緊張・抑うつ・筋緊張の軽減、あるいは麻酔前薬として用いられる。また、静注は作用発現が速やかで作用時間が短いことから、てんかんの重積状態の抑制に有用性が高い。

副作用・中毒症状 
眠気、嗜眠、昏睡、運動失調、低血圧 

変動要因 
食事↑ 、飲酒↑、併用薬(イソニアジド,シメチジン,ジスルフィラ ム,バルプロ酸,ラニチジン)↑ 、併用薬(リファンピシン) ↓ 

治療濃度範囲: 600〜1000 ng/ml (平成12年9月25日より変更:以前100〜500ng/ml)

平成12年9月25日よりジアゼパム1項目の依頼によりジアゼパム・ジアゼパム代謝物(N-デスメチルジアゼパム)を同時に報告。

検体採取条件
採血時間 抗てん かん剤として用いる場合は次回投与直前(トラフ濃度)ピーク到達時間:1〜2h

半減期(h)
成人30〜50h,小児10〜20h(加齢に伴い延長) 

注意事項 
母乳中濃度は血清中の約10%が移行する。
定常状態に到達する時間は若齢成人の4 日に対し,老齢者は19日と大幅に長くなるので,10日以内に治
療反応を示さない場合でも,投与量の変更には注意が必要である。

製品名,薬剤名等:セルシン,ホリゾン,ソナコン,オイホリン,ノイロパ ム,ダイアップ

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