ハロペリドール血中濃度, haloperidol


測定法: 
EIA法

外注会社:BML

臨床的意義
1. 作用
 精神安定作用と制吐作用をもつ向精神薬である。過剰投与で血圧降下や頻脈、錐体外路症状を呈する。
 本剤はブチロフェノン系抗精神病剤で、フェノチアジン系に類似する薬理作用を持つが、フェノチアジン系のクロルプロマジンよりもかなり強い作用を持つ。作用機序は中枢神経系におけるドーパミン作動系、ノルエピネフリン作動系等に対する抑制作用と推定されている。健康成人に10mgを1回経口投与後の平均半減期は24.1時間であり、静注では分布相0.19時間、排泄相14.1時間である。ラットにおいては、24時間以内に投与量の約1/3が排泄され、最終的には尿、糞便中にそれぞれ40%位ずつ排泄され、さらに胆汁移行もみられるという。

2. 禁忌
 昏睡状態の患者、バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者、重症の心不全患者パーキンソン病の患者、ブチルフェノン系化合物に対し過敏症の患者、エピネフリンを投与中の患者、妊婦または妊娠している可能性のある婦人には投与を行わない。

3. 採血時期
 次回投与直前(トラフ)。
 半減期が長いため随時も可であるが、定刻を守る。

副作用・中毒症状
Syndrome Malin(悪性症候群)、心室性頻拍、麻痺性イレウス、遅発性ジスキネジア、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)など

検査法・ 治療濃度範囲: 3〜17 ng/ml

採取容器:普通試

主に用いられる疾患
精神分裂病、躁病

半減期(h)
12〜 40h 

注意事項 
現測定法においてブロムペリドールは100%の交差性を 示す。塩酸モペロンは22%が交叉する。 
製品名,薬剤名等:セレネース,ハロステン,ブロトポン,ケセ ラン,ハロマンス、ネオペリドール 
特効性製剤:デカン酸ハロペリドール

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