ペランパネル(Perampanel)
外注:LSIM(平成29年1月20日より)
 

測定方法:LC-MS/MS法(平成29年1月20日より)

有効治療濃度:設定無し ng/mL

臨床的意義

ペランパネル(フィコンパR)は日本において開発され、本年3月に製造販売承認された最も新しい抗てんかん薬です。 本剤は選択的AMPA(α−amino−3−hydroxy−5-methyl−4−isoxazolepropionic acid)型グルタミン酸受容体( AMPA受容体)拮抗剤であり、既存の抗てんかん薬とは異なる作用機序を持つため、効果が乏しい症例での有効性が期待されています。 グルタミン酸は中枢神経シナプスにおいて主要な神経伝達物質の一つであり、その受容体にはいくつかのタイプが存在しますが、AMPA型受容体はイオンチャネル型グルタミン酸受容体としてシナプス後膜に主として存在します。 AMPA受容体はてんかん波や神経細胞間のシグナル伝達などに大きな役割を果たしていると考えられていますが、本剤はそれらに拮抗し抑制することにより抗てんかん作用を発揮するため、既存の抗てんかん薬の作用機序である神経興奮性抑制および抑制系賦活化効果と異なる新しいメカニズムにより効果を発揮する唯一の薬剤です。 なお、本剤は「他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全
般化発作)、強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法」において効果・効能が認められています。 軽度および中等度の肝機能障害のある患者ではクリアランス機能の低下により代謝が延長する可能性が示唆されておりますので、血中濃度の測定によるモニタリングは有用と考えられています。

採取容器:紫(EDTA入り)


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