サリチル酸, salicylic acid


外注会社:SRL

臨床的意義
 アスピリン(アセチルサリチル酸)で代表されるサリチル酸系製剤は、解熱、鎮痛、抗炎症・抗リウマチ薬(さらにプロシタサイクリン生成を抑制することなくトロンボキサンA2を抑制する低用量アスピリンの血小板凝集抑制剤としての有効性があげられる。この作用はアセチル基をもたないサリチル酸にはない。)として繁用され、その治療効果は血中濃度に依存することが知られており、早くから治療薬剤モニタリングが行われてきた。薬物の血中濃度がその効果を反映することがわかってきたが、サリチル酸系製剤の治療至適濃度域はある範囲に限られており、かつ本剤の体内動態は個人によって著しく異なることが多いので、若年性関節リウマチ、リウマチ熱および慢性関節リウマチなどの患者について血中のサリチル酸濃度を測定し、治療用モニタリングすることによって個々の患者に適した有効投与量を決定し、必要最低限の使用により副作用の防止に活用されている。本剤は小児における過剰投与の多い薬剤の一つでもあり、重篤な中毒症状が引き起こされるおそれがある過剰服用が推定される場合において、急性中毒時モニタリングが行われる。

副作用・中毒症状
耳鳴、めまい、 可逆性肝毒症、換気亢進、呼吸性アルカローシス、代謝性アシドーシス、貧血、低プロトロンビン血症、発熱、昏睡、心血管虚脱、腎不全 

変動要因 
併用薬 (ワルファリン・インスリン製剤)↑、ネフローゼ ↓、肝障害↓ 

検査法:酵素法(平成21年12月4日より)
      
FPIA法(平成21年12月3日まで)

基準値(抗炎症作用として)
      100〜250 μg/mL(平成21年12月4日より) 
      
150〜300 μg/mL(平成21年12月3日まで)


検体採 取条件
・採血時間投与後1〜3h(Peak濃度) 
・次回投与直前(Trough濃度) ピーク到達時間:0.5〜1h 
・凍結保存 
・分析は可及的に早く行うことが望ましい。 

半減期(h)
半減期は投与量と尿PHに依存し低用量で2〜4.5h,過 量投与時で18〜36hで血中濃度が定常状態になる
のに服用後5〜7時間を要する。 

注 意事項
現測定法において,ゲンチジン酸とジフルニサルが交叉を示す。
非線型性の体内

製品名,薬剤名等: アスピリン,ミニマックス,ロナール 

先頭に戻る    前ページに戻る