バルプロ酸, VPA (valproic acid)
薬剤部(平成25年7月31日まで)
平成25年8月1日より検査部で測定
臨床的意義
バルプロ酸は抗てんかん剤と して投与される。バルプロ酸(VPA)の血中動態は,種々の要因(剤形の違い,血中からの消失半減期が比較的短いこと,体内の遊離脂肪酸の濃度の変化など)によって変化するため,個々の患者に適した服用量を設定するためには,血中濃度をモニターする必要がある。なお,全般性発作に比べ部分性発作の抑制には,より高い血中濃度の維持が必要とされる。
測定法: CLIA法
測定機器:Architect i2000 SR(アボットジャパン株式会社)
相関(平成25年8月1日)
バルプロ酸 y=0.981x+0.652 R=0.987 (N=99)
副作用・中毒症状
食欲不振、悪心、嘔吐、嘔気、鎮静、肝毒性、運動能力、集中力、反射機能の低下、眠気、 肝障害
採取容器:普通試
半減期(h)
成人5〜22h,小児4〜15h
注意事項
母乳中濃度は血清中の約7%が移行する。
腎機能障害の患者の血中アルブミン濃 度の低下により,蛋白結合率の低下が予想される場合にはVPAは
低めに設定する。
製品名,薬剤名等: デパケン,デパケンR,エピレナート,ハイセレニン,セレニカR,パトロス,バレリン