岡山大学 法学部

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法学会 講演会 「45年の法曹生活から若い皆さんに期待すること」

法学会 講演会 「45年の法曹生活から若い皆さんに期待すること」

日時: 2007年1月18(木) 5限
講師: 滝井 繁男 先生(弁護士、元最高裁判事、元日弁連副会長)
題目:「45年の法曹生活から若い皆さんに期待すること」
場所: 文法経26番講義室

講師の滝井先生は、1961年に弁護士として活動を開始されました。2002年から2006年10月まで最高裁判所の判事を務められ、その間、多くの憲法判断に関与されています。講演では、京大生時代の勉学のお話に始まり、最高裁で扱われた大きな事件の話に至るまで、たくさんの貴重なお話をしていただきました。

ご自身の経験では、京大の学生時代、法学部の試験は暗記が主体で面白くなかったとのことです。法律家は、ルールブックを知っているだけではなく、具体的事実に即した総合的判断が求められると説かれました。

次に、司法制度改革を中心とした日本社会における「法の支配」についてお話いただきました。判例や書籍を見ても解決しにくい新しいタイプの紛争が増えており、裁判官にもセンスが求められるとのお話でした。

この関連で、刑事訴訟法上の接見交通権の事例や、大阪国際空港夜間飛行差止訴訟について詳しくお話していただき、その中で、判例をその社会的背景の中で理解することの重要性を説かれました。

最後に、法律の勉強は暗記ではないという点を強調され、岡大の学生が法曹に進むことを期待するとの激励を頂きました。

講演会の後、学生懇談会が開催され、学部生を中心に30人程度が参加しました。懇談会では、学生からの気兼ねない質問に対して、滝井先生から多くの貴重なコメントをいただくことができました。