外交講座（12月12日開催）

講　師：　馬場　隆治（外務省国際法局国際法課課長補佐）
テーマ：「外交実務と国際法～東日本大震災後の対応を題材に～」
日　時：　2011年12月12日（月）10:25～11:55
場　所：　文法経講義棟　20番教室

　2011年12月12日（月）に外交講座を開催しました。この講演会は、外務省国内広報課の事業の一環で、法学部の国際法関係教員が希望のテーマを申請し実現したものです。法学部では、今回で10回以上の開催を数えます。当日、会場には200名以上の学生が集まり大盛況でした。

　今回は、外務省国際法局国際法課課長補佐の馬場隆治さんをお迎えして、「外交実務と国際法」と題する講演をして頂きました。東日本大震災後の汚染水海洋放出を具体例としつつ、各国への通報・調整をご担当されたご経験を踏まえて、外交における国際法の役割や働きについてお話し頂きました。とりわけ、外交の現場では、合法性（legality）の確保だけではなく、説明責任（accountability）を踏まえた政策判断が必要とされることをわかりやすく伝えて頂きました。質疑応答では、災害時における人権保護の問題や汚染防止に関する国際法ルール作りの難しさ、条約の廃棄や脱退に関する問題等、多様な問題に丁寧にご回答いただくとともに、ご自身が外務省を志した理由や外交という仕事のやりがいをお話しいただき、参加者にとって大変貴重な機会となりました。