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 社会学領域、文化人類学領域では、大学院社会文化科学研究科を構成する学問領域のひとつとして、博士前期課程と博士後期課程の大学院生を受け入れ、教育・研究活動を行っています。研究科内の隣接する学問領域とも連携を図りながら、教員の指導の下、所属する大学院生が協力して研究活動や研究室の運営を行っています。
 岡山大学文学部で社会学・文化人類学を専攻した学生だけでなく、これまで他大学で学んだ学生や、これから専門的に学んでみたいという学生・社会人の方に対しても、門戸を広く開いています。

教育組織

 岡山大学大学院社会文化科学研究科は、2年制の博士前期課程と3年制の博士後期課程からなる区分制大学院です。博士前期課程は修士号の取得を目標とする研究活動を行う学生、博士後期課程は博士号の取得を目標とする研究活動を行う学生を対象にした課程です。各課程とも、所属する大学院生は、在学中に指導教員による指導を受け、所定の単位の認定を受けたうえで、学位の取得に係る論文の執筆と提出、口頭試問をはじめとする最終試験での合格を経ることで、学位を取得することができます。

shuron2011m.jpg大学院生による研究発表。 博士前期課程は、社会文化基礎学専攻、比較社会文化学専攻、公共政策科学専攻、組織経営専攻の4つの専攻からなり、各専攻に複数の講座が設けられています。このうちの社会文化基礎学専攻において、社会学領域・文化人類学領域は心理学領域、社会心理学領域、地理学領域とともに人間行動論講座を構成しています。

 博士前期課程では、学生の多様な希望に応じた柔軟な学修を可能にするため、全ての講座およびコースに、目的に応じた履修の方法と修了要件を定める2つのプログラム(「修了要件別プログラム」)を設置しています。
 研究深化プログラムは、専門分野に係る高度な知識・能力と技術・判断力の修得を目指す学生や、博士後期課程へ進学(進学試験があります)し博士の学位取得を最終目標とする学生向けのプログラムです。

リサーチプログラムは、職業等に活かせる専門的な知識の修得を目指す学生や、日本語および日本社会をはじめとする多方面の知見の修得を目指す外国人学生向けのプログラムです。主として、高度な専門能力をもった職業人を養成することを目的とします。

 博士後期課程では、社会文化学専攻のもとに文化共生学講座、人間社会科学講座、政策科学講座の3つの講座があり、各講座に複数の専門分野が設けられています。社会学領域・文化人類学領域は、隣接する他の学問分野とともに文化共生学講座の社会文化論分野を構成しています。研究者を志す人、社会人として高度な専門的知識を深めていく人、博士論文の完成を最終的な目的としている人など、さまざまなタイプの大学院生がいます。

各領域の紹介

 社会学領域、文化人類学領域の特徴と、指導する教員の紹介です。

社会学領域

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文化人類学領域

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授業内容

IMG_0149.JPG文化人類学ゼミでのひとこま。 岡山大学大学院では、所属する教員の専門分野に応じた授業が行われています。開講されている授業は、その形式によって講義演習に大別されます。

 講義形式の授業では、社会学・文化人類学のもつ視点や手法について、担当教員による説明や文献の精読、参加する院生の議論などを通じて理解を深めることを目標としています。社会学領域・文化人類学領域で開講されている講義形式の授業として、博士前期課程では「社会学1・2」「文化人類学1・2」、博士後期課程では「地域社会学」「現代社会学」「ジェンダー文化論」「コミュニケーション文化論」などがあげられます。

 演習形式の授業では、毎回担当の大学院生が自身の研究について、関連する文献の紹介や、調査の計画および実施した結果を発表し、その内容について大学院生および教員が議論を行うことで、研究に関する実践的な知見を広めることを目標としています。社会学領域・文化人類学領域で開講されている演習形式の授業として、博士前期課程では、「社会学演習」「文化人類学演習」、博士後期課程では「地域社会学演習1・2」「現代社会学演習1・2」「ジェンダー文化論演習」「コミュニケーション文化論演習」などがあげられます。

 開講される授業は、年度ごとの状況によって科目名や内容が変更されることがあります。授業の詳細については社会文化科学研究科のシラバスを参照してください。

研究内容と指導体制

パラオ・コロール島.JPG大学院生がフィールドワークに訪れたパラオ・コロール島の風景。 岡山大学大学院では、学位論文の作成に向けて、主として指導をおこなう指導教員1名と副指導教員(博士前期課程では1名、博士後期課程では2名)とがチームを組んで研究指導をおこなっています。大学院における授業の履修や研究計画は指導教員と相談しながら決定し、随時指導を受けながら研究を進めていくことになります。

 本研究室に所属する大学院生は、自身の興味・関心をもとに自由に研究テーマを設定し、専攻する学問領域の専門的な知見やアプローチを活かした多彩な研究に取り組んできました。学部の卒業論文から継続したテーマを選択する人もいれば、新しいテーマに取り組む人もいます。もちろん、大学院において初めて本格的に社会学や文化人類学の研究に取り組む人もいます。

 これまで在籍した大学院生によって提出された修士論文・博士論文については、以下のページをご覧ください。

授与される学位

博士前期課程
 博士前期課程を修了した学生には「修士」の学位が授与されます。付記する専攻分野の名称は、社会学および文化人類学を専攻した場合、(文化科学)、(文学)、(学術)のいずれかになります。修士論文提出時に、学生本人と指導教員との相談により、選択することができます。

博士後期課程
 博士後期課程を修了した学生には「博士」の学位が授与されます。付記する専攻分野の名称は、博士前期課程と同様、(文化科学)、(文学)、(学術)のいずれかになります。博士論文提出時に、学生本人と指導教員との相談により、選択することができます。

専攻分野の名称
授与の対象
(文化科学)
文化共生・人間共生・地域共生・異文化交流・異文化理解・共生社会の構築に関する新しい複合的・学際的な視点の研究に与えられます。
(文学)
人文学の学問分野で行われる伝統的な研究に与えられます。
(学術)
文学・法学・経済学の各学問分野で行われる伝統的な研究や共生・異文化交流に関わる研究の枠に収まらない新しい複合的・学際的な視点の研究に与えられます。

取得できる資格

 岡山大学大学院社会文化科学研究科では、博士前期課程において、専門社会調査士の資格を取得することができます。この資格は、調査の問題点や妥当性等の指摘はもちろんのこと、多様な調査手法を用いた調査企画能力、実際の調査を運営管理する能力、高度な分析手法による報告書執筆などの実践能力を有することを証明するものです。社会調査士の資格を取得済みで、大学院において、標準カリキュラムに対応する3科目の単位履修と、論文の提出が要件となります。
 詳しくは、以下(一般社団法人社会調査協会ホームページ)をご覧ください。

 また、博士前期課程において所要資格を満たした上で所定の単位を修得することにより、教員の専修免許状の取得が可能です。社会学領域・文化人類学領域が所属する社会文化基礎学専攻では、中学校教諭専修免許状(社会科)高等学校教諭専修免許状(地理歴史科、公民科)が取得できます。
 取得に係る要件、所定の単位などについての詳細は、以下(社会文化科学研究科ホームページ)をご覧ください。

研究室訪問について

 岡山大学以外の大学に所属されている学生の方や社会人の方で、社会文化科学研究科の博士前期課程・博士後期課程、あるいは研究生として社会学および文化人類学を専門的に学びたいという方についても、これまで多くの方を受け入れてきました。

 「大学院受験前に研究室の雰囲気を確認したい」、「研究指導を希望する教員と直接会って話を聞いてみたい」という方は、直接、指導を希望する教員宛にメールでお問い合わせください。訪問可能な日程などをお知らせします。

入学試験について

 社会文化科学研究科の募集人員、入学試験の概要、時期については、社会文化科学研究科ホームページに情報が公開されています。変更がある場合がありますので、かならず最新年度の募集要項を確認してください。また、過去の筆記試験(小論文等)の問題については、社会学または文化人類学の基礎的知識に関する出題をしています。こちらも社会文化科学研究科ホームページに掲載されていますので、学習の参考にしてください。

 なお、博士前期課程では、先述のとおり「修了要件別プログラム」を設置しており、入学後に希望するプログラムを選択して受験する必要がありますので、その点留意してください。