[授業科目] システムモデリング,Systems Modeling
[授業科目の区分] 専門科目
[講義番号] 096008
[担当教官名] ケ 明聡
[所属] 工学部・准教授
[対象学生] システム工学科・2年次生
[学期] 前期
[曜日・時限] 水曜・2限
[講義室] 一般教育棟・A21
[選択・必修の別] 選択
[単位数] 2
[概略] システムモデリングのための技術とその手法の修得をはかる.対象を電気系・機械系・プロセス系に限定し,いくつかの代表的なシステムのモデリングについて講述し,これらのシステムの代表的な制御手法で,もっとも基本的なフィードバック制御法であるPID制御法について解説し,具体的な設計手法についても紹介する.
[一般目標] 制御系設計やシミュレーションを行う上で,その対象を十分に知るということは重要である.本講義では,対象が与えられた際に,どのように対象を数学モデルで記述するのか,その方法をしっかりと身につけることを第一の目標としている.さらに,その数学モデルに基づいた制御系設計を通して,制御の重要性について認識することも目標としている.
[科目の達成目標]

[評価方法と基準]
科目の達成目標 評価方法と基準
システムの分類、システムモデリングの重要性,モデリングの基本手法を理解する. 中間試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,5%.
電気回路のモデリングを理解し,その伝達関数を求める能力を身につける. レポート(第1回,第2回)および中間試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,15%.
過渡特性(ステップ応答・インパルス応答), 周波数特性を理解する. レポート(第2回,第3回)および中間試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,15%.
力学系のモデリング手法を勉強し,さらにその状態方程式を求める能力を身につける. 期末試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,10%.
状態方程式と伝達関数を理解し,さらにその関係を理解する. 中間試験および期末試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,10%.
倒立振子のモデリング(1): 安定化のためのモデルを求める.倒立振子のモデリング(2): 振り上げのためのモデルを求める.ラグランジュ式によるモデリングを理解する. 期末試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,10%.
熱プロセスのモデリング能力を身につける. レポート(第4回)および期末試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,20%.
フィードバック制御・比例制御に関する基本知識を理解する.  期末試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,15%.
備考:
[受講要件] 1.解析学I、II、線形代数学I、IIで習った内容が身についていること。
2.数学演習で習うラプラス変換をよく勉強すること。
3.高校物理を理解していること。
[履修上の注意] 質問等は授業終了後か,E-mailにて受け付ける.
講義中の私語は厳禁.
[授業内容]
 1回目 システムモデリングとは 
 2回目 電気回路(RLC回路)のモデリングと伝達関数 
 3回目 過渡特性(ステップ応答・インパルス応答) 
 4回目 周波数特性 
 5回目 力学系のモデリングと状態方程式 
 6回目 状態方程式と伝達関数 
 7回目 倒立振子のモデリング 
 8回目 熱プロセスのモデリング 
 9回目 中間試験 
10回目 液位プロセスのモデリング 
11回目 ラグランジュ式によるモデリング 
12回目 フィードバック制御とは・比例制御
13回目 システム安定性 
14回目 PID制御系設計 
15回目 期末試験 
[関連科目] 制御系設計、ロボット制御系の設計はシステムモデリングに基づいている。従って、制御関連科目、ロボット設計関連科目の履修には本講義が基礎となる。
[JABEE 基準] システム工学科の学習・教育目標のうちの,J:システム工学の高度な教育・研究を望む学生に対して,大学院自然科学研究科博士前期課程,博士後期課程で,さらに専門的な講義と研究を受けるために必要な知識と応用能力に対応する。
[アンケート] 工学部共通フォーマットの授業評価アンケートを14回目の講義の終わりに行う。
[教材] 教科書:使用しない.ノート講義による.
参考書:「MATLAB1による制御工学」足立著,東京電機大学出版局
    「システムのモデリングと非線形制御」増淵,川田著,コロナ社
[相談時間] 授業終了後
[連絡先] 居室:総合研究科棟 3階 301号室 電話番号:086-251-8234
メールアドレス:deng◎suri.sys.okayama-u.ac.jp
[備考]  

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