[授業科目] システム最適制御学,Modern Control Theory
[授業科目の区分] 専門科目
[講義番号] 096047
[担当教官名] 高岩 昌弘
[所属] 大学院自然科学研究科・准教授
[対象学生] システム工学科・3年次生
[学期] 後期
[曜日・時限] 木曜・1限
[講義室] 第8講義室
[選択・必修の別] 選択
[単位数] 2
[概略] 制御理論は古典制御理論と現代制御理論に大別される.本講義では現代制御理論の基礎を理解するため,状態方程式,可制御・可観測性の概念,制御系の 安定性,レギュレータ,状態オブザーバなどについて述べる.また,離散時間制御器 の設計手法についても講述する.
[一般目標] 状態空間に基づく基本的な制御系設計,および評価手法を修得する. 技術者として制御工学が産業社会に及ぼす影響・効果を理解する.
[科目の達成目標]
           と
[評価方法と基準]
科目の達成目標 評価方法と基準
電気系や機械系システムの動特性をモデル化でき,状態方程式で表現できる 中間試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,10%.
フィードバック制御系の特性(定常特性,安定性,可制御・可観測性等)を検証できる. 中間試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,20%.
状態フィードバックによる安定化を行うことができる. 中間試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,10%.
オブザーバを設計できると同時に,状態フィードバックと組み合わせた制御系を構築できる. 期末試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,20%.
定常特性と安定性の双方を補償するサーボ系を設計できる. 期末試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,20%.
離散時間における制御系設計理論の基礎が理解できる. 期末試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,10%.
備考:
[受講要件] 1.電気系,および機械系のシステムに対して動特性モデルを微分 方程式で表現できること.
2.固有値,固有ベクトルなど行列の基本的な性質を理解していること.また,行列を用いた基本的な 演算ができること.
3.ラプラス変換の基礎(基本的な時間関数のラプラス変換,ラプラス変換による微分方程式の解法 など)を理解していること.
[履修上の注意] 質問は授業終了時,およびオフィスアワーで受け付けます.ま た,E-mailでも結構です.毎回の講義毎に内容を理解していくよう努力して欲しい.
[授業内容]
1回目 状態空間I (系のモデリングと状態方程式表現,およびその解法)
2回目 状態空間II (安定性と系の固有値,安定判別法)
3回目 可制御性,可観測性I (座標変換を用いた可制御性・可観測性の評価)
4回目  可制御性,可観測性II (可制御正準形式,可観測正準形式の導入)
5回目 レギュレータの構成I (状態フィードバックによる安定化(極配置法))
6回目 レギュレータの構成II (状態フィードバック係数と特性根の関係(根軌跡法))
7回目 中間試験
8回目 オブザーバの設計I(同一次元オブザーバの構成)
9回目 オブザーバの設計II (オブザーバの補償器としての応用)
10回目 サーボ系の構成I (定常特性と内部モデル原理)
11回目 サーボ系の構成II (定常特性と安定性の補償)
12回目 離散時間制御系設計I (A/D変換D/A変換の役割,サンプリング定理)
13回目 離散時間制御系の設計II (z変換,パルス伝達関数)
14回目 離散時間制御系の設計III (ディジタル補償器の実現と系の安定性評価)
15回目 期末試験 授業アンケート配付・回収
[関連科目] この講義では,微分方程式,物理実験,フーリエ・ラプラス変換,線 形代数において修得した基礎的な知識を必要とする.また,「システム制御理論」を受講しておくことが望まれる.
[JABEE 基準] システム工学科の学習・教育目標のうちの,G:機械システム,ロボットシステム,メカトロニクスシステムの設計,制御に関する基礎を理解し応用する能力に対応する.
[アンケート] 授業評価アンケートを15回目の試験時に配布し提出
[教材] 制御基礎理論(昭晃堂)
[相談時間] 随時
[連絡先] 自室番号:工学部5号館2階205号室
電話番号:086-251-8062
電子メール宛先:takaiwa◎sys.okayama-u.ac.jp
[備考]

BACK