[授業科目] システム保全性工学 System Maintenance Engineering
[授業科目の区分] 専門科目
[講義番号] 096115(16年以降入学者),096038(15年以前入学者)
[担当教官名] 鈴木 和彦
[所属] 工学部・教授
[対象学生] システム工学科3年次生
[学期] 後期
[曜日・時限] 火曜・3限
[講義室] 第1講義室
[選択・必修の別] 選択
[単位数] 2単位
[概略] システムの高信頼性を維持するためには設備の管理が重要である.この講義では,そうした問題の基礎となる,設備保全の概念,システム信頼性と保全性の関係,保全の形式,故障と保全性,について述べるとともに,直列系,並列系のアベイラビリティ計算の方法論について身につける.
[一般目標] 設備の高信頼度を維持するために、設備の保全を実施する.このような場合設備信頼度は、アベイラビィティとして計算する.非修復系と修復系の信頼度計算野方法の違いを理解し、設備保全の重要性を理解する.
[科目の達成目標]

[評価方法と基準]
科目の達成目標 評価方法と基準
マルコフ過程,マルコフモデルの基礎を理解する. 中間試験,および,期末試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,15%.
マルコフモデルを用いた信頼度計算方法を理解する.(2素子系,一般系) 演習(第1,3,4回)および中間試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,20%.
マルコフモデルを用いた信頼度計算方法を理解する.(簡略化マルコフモデル) 演習(第2回)および中間試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,10%.
設備管理の概念,保全方式を理解する. 期末試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,15%.
修復率,MTTR,アベイラビリティを理解する. 期末試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,15%.
システムアベイラビリティの計算方法を理解し,身につける. 演習(第5,6,7回)および期末試験にて評価する.成績に対する評価の重みは,25%.
備考:授業での到達目標が達成され,信頼度の解析,システム的に信頼度設計を行うための基礎能力があるかどうかを評価する.授業中にその日の講義内容を理解するための演習を行う.また,2回の試験を行う.評点の配分は,期末試験80%,演習,レポート20%である.
[受講要件] ・ システム工学の概念をよく理解しておくこと.
・微分方程式の基礎を理解しておくこと.
・システム信頼性工学を履修し,十分に理解しておくこと.
[履修上の注意] 授業中の私語は厳禁である.遅刻は認めない.
[授業内容]
1回目 モルコフモデルの概念
2回目 マルコフモデルによる信頼度計算の方法
3回目 生産設備と設備管理
4回目 保全の方式
5回目 保全性と保全度
6回目 修復率とMTTR
7回目 アベイラビリティ,アンアベイラビリティ
8回目 単一素子系アベイラビリティ
9回目 試験(第1回目)
10回目 2素子直列系,冗長系アベイラビリティ
11回目 2素子待機冗長系アベイラビリティ
12回目 n素子系アベイラビリティ
13回目 知的生産設備と設備管理
14回目 情報技術と設備管理
15回目 最終試験のための演習・解説
16回目 最終試験
[関連科目] この講義の前に学んでおく科目:解析学TU,線形代数学TU,基礎システム論,システム信頼性工学
[JABEE 基準] システム工学科の学習・教育目標のうちの,J:システム工学の高度な教育・研究を望む学生に対して,大学院自然科学研究科博士前期課程,博士後期課程で,さらに専門的な講義と研究を受けるために必要な知識と応用能力に対応する.
[アンケート] 全学共通フォーマットの授業評価アンケートを14回目の講義に行う.
[教材] 教科書は「信頼性工学」 原田耕介,二宮保共著 (株)養賢堂 を使用する.
参考となる本は,例えば,「信頼性工学入門」 塩見弘著 丸善(株)など.
[相談時間] 質問,相談は直接来室すること.オフィスアワーは特に設けないが,随時来室可とする.
[連絡先] 工学部5号館4階402号室
内線:8058,Eメールアドレス:kazu◎sys.okayama-u.ac.jp
研究活動との関連 担当教員はシステム安全管理の研究をしており,当該授業とは密接な関連がある.
[備考]  

BACK