岡山大学 農学部

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【プレスリリース】夏季における牛の受胎率低下の一因を解明~猛暑は人間だけでなく、牛にも大きな影響~

2021年10月15日

 岡山大学学術研究院環境生命科学学域(農)木村康二教授、山本ゆき准教授、同大学院環境生命科学研究科卒業生・酒井駿介博士(現小野薬品工業株式会社研究員)と東京農業大学の研究グループは牛の夏季の受胎率低下原因の一つが子宮内膜内の免疫機能の異常によるものであり、これは子宮内膜細胞の小胞体ストレス応答によって引き起こされていることを明らかにしました。
 地球温暖化は農業生産に大きな影響をおよぼしていますが、牛においても特に夏季の暑熱ストレスによって受胎率が低下しています。この暑熱による夏季の受胎率低下の原因については明らかとなっていませんでした。本研究から暑熱ストレスは子宮内膜細胞での小胞体ストレス応答を介して免疫細胞の誘引を促す物質であるケモカイン分泌に影響をおよぼし、免疫細胞の局在を変化させることによって、分娩後の子宮内膜炎からの回復が遅れてしまう結果、受胎率が低下する可能性が考えられました。
 これらの研究成果の一部は10月14日、「Journal of Cellular Physiology」にオンライン掲載されました。本成果は牛などの家畜における夏季の受胎率低下を防ぐ技術の開発を通して、畜産経営への安定化・食料の持続的供給に貢献すると期待されます。

詳細は下記リンク先をご覧ください

参照リンク

https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id884.html

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