【プレスリリース】虫の求愛にもご当地の流儀があった!~婚姻贈呈に見られた地域差~
2022年06月20日
岡山大学農学部の石原凌特別教育・研究員と学術研究院環境生命科学学域の宮竹貴久教授は、プロポーズするときオスがメスにプレゼントを示して求愛するヤマトシリアゲについて、愛知と岡山の集団でオスの求愛行動が異なることを発見しました。シリアゲムシのオスは死んだ他の昆虫を使ってメスを呼び寄せますが、オスはメスに渡すプレゼントをめぐってオス同士が闘争します。私達は愛知と岡山のオスの求愛行動を比べたところ、愛知に生息する集団のオスはオス間闘争に負けたオスはすぐにあきらめて別のプレゼントを探しに行きます。ところが、岡山のオスは負けても目の前のプレゼントに固執して、勝ったオスが交尾に夢中になっている間に、そのプレゼントを使って別のメスを呼んで交尾しようとしました。またこの性質が遺伝的であることも明らかにしました。
これらの研究成果は、6月15日にSpringer出版会の国際雑誌「Journal of Ethology」のResearch Articleとして掲載されました。
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