二万大塚古墳第1次発掘調査 概要報告
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 6 勝負砂古墳測量調査

 勝負砂古墳は、二万大塚古墳から直線距離にして東北東約200m、下二万の畑の中に位置する古墳である。今回、二万大塚古墳の発掘調査と並行して墳丘本体と周辺地形の測量調査を行い、勝負砂古墳の形や規模の一端を把握することができた(右図)。

 墳形は前方後円形に近いが、前方部が畑によってかなり削平・改変をうけており、また後円部の中腹付近も墓地によって削られているために、正確な墳形は今のところ不明である。後円部の裾の部分のレベルが前方部の墳端部分と一致せず、前方部がどこまで西側に伸びるかが不確定であるが、畦道で区画された部分を前方部の墳端ととらえると、墳丘は現存で全長約38m、後円部径約30m、後円部墳頂平坦面径約10m、前方部長約8m、後円部の比高差は約6.5mを測る。後円部の大きさに比べて前方部と思われる部分が短く、後円部の裾の部分と頂上との比高差が高いのが特徴的である。

 なお、勝負砂古墳の周辺で須恵器片等が採取されているが、確実にこの古墳に伴うものかどうかは不明である。


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