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炎症とは

炎症とは

炎症反応は、体内で発生した、あるいは外部から体内に侵入した病原刺激を除去し、傷害を受けた組織を取り除く生体反応です。
とくに微生物侵入に対する最初の防御系として働いており、生命維持に必須の生体防御反応です。炎症反応がないと、私達は生きていけません
炎症反応は、効率的・戦略的な戦力配分のもと、様々な炎症メディエーターによりダイナミックに制御されています。
 炎症時の好中球反応の概略
炎症の特徴

炎症の特徴
急性炎症は、発赤、腫張、熱感、疼痛、機能障害からなります。
刺激排除に働く炎症反応は周囲の健常組織・細胞にも及ぶため、
炎症は必然的に自己組織の犠牲を伴います。
炎症によって過剰な組織傷害が起こると組織や臓器の機能は損なわれます。
負の側面が強く出る場合が治療の対象になります。
  炎症に関する細胞


メディエーター

メディエーター
炎症反応は、ケミカルメディエーターによって制御されています。
メディエーターは、血漿由来と細胞由来に分類でき、下記のような作用で炎症を誘導します。
 
なかでも、サイトカインは様々な細胞から産生され、
炎症全般を支配する重要な炎症メディエーターです。
サイトカインの分類と機能
炎症とがん

炎症とがん
炎症反応はメディエーターのバランスによって制御されています。
このバランスが崩れると、病的炎症となります。
長く続く病的炎症(慢性炎症)は遺伝子に変異、転位、
欠失を誘導し、がんの原因となります。
がんの約20%は慢性炎症に由来すると考えられています。
感染と関連のない癌
感染に伴う癌
炎症とがん化