学生・研修医の皆さんへFor Students & Residents
先輩からのメッセージ
佐藤 明日香 (2019年 岡山大学卒)
現職:姫路赤十字病院 専攻医
略歴:2019年岡山大学医学部卒業。同年岡山大学卒後臨床研修センター初期研修医。2021年岡山大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科入局、現職。
耳鼻咽喉・頭頸部外科医を志したきっかけ
私は2025年度で耳鼻科医5年目になりますが、初めて耳鼻科に興味を持ったのは小学4年生の頃です。幼少期から耳の聞こえが悪く、日常生活で困ることが多々ありましたが、小学4年生で耳の手術を受け、その後に世界が一変しました。手術後に周囲の音や声が鮮明に聞こえたときの感動や、聞き返すことが減ったことで家族がとても喜んでくれた瞬間は、今でも鮮明に覚えています。その経験から医師という職業に強く憧れるようになりました。
岡山大学耳鼻咽喉・頭頸部外科に入局を決めた理由
具体的に耳鼻科医を目指す決意を固めたのは大学5年生の臨床実習がきっかけでした。耳・鼻・頭頸部と幅広い診療領域を持ち、診察から治療までを一貫して携われることに感銘を受けました。また、赤ちゃんからご高齢の方まで幅広い年齢層の患者さんと関わることができ、患者さんに温かく寄り添いながら熱意を持って診療に取り組む先輩医師の姿に強く惹かれ、自分もその一員になりたいと感じました。
入局後の充実した日々
実際に入局してからは毎日がとても充実しています。外来診療、病棟業務に加えて手術では術者として執刀するチャンスもあり、豊富な臨床経験を積むことができます。指導してくださる先生方は情熱的で、困難なことや疑問点にも丁寧に寄り添い、常に解決へ導いてくれます。また、同僚や後輩たちとも切磋琢磨し、互いを刺激し合いながら日々成長しています。さらに、多くのメディカルスタッフがサポートしてくれるため、診療環境は非常に整っています。
現在私は、市中病院に勤務しながら大学院に在籍し、耳下腺腫瘍における臨床研究や耳領域での基礎研究に取り組んでいます。臨床研究では、診療の中で生じた疑問や課題を直接研究テーマとし、探究できる点が大きな魅力です。そこで得られた成果を迅速に臨床へ応用し、診療の質向上に貢献できることに大きなやりがいを感じています。また、基礎研究については当教室には独自の耳科学基礎研究ラボがあり、他施設との共同研究を通じて最先端の難聴研究に携われることも魅力です。基礎研究から臨床応用までトランスレーショナルリサーチをリードできる医師になることが私の目標です。
皆さんへのメッセージ
ここまで私の体験を通じて耳鼻咽喉・頭頸部外科の魅力をお伝えしましたが、興味を持った方はぜひ一度見学に来てください。私たちは常に最新・最良の医療を患者さんに届けることを目指し、日々努力しています。新しく入局される皆さんと共に、より質の高い診療や研究に取り組める日を心待ちにしています。一緒に耳鼻咽喉・頭頸部外科医としての未来を築いていきましょう!