不妊・不育

岡山県不妊専門相談センター
不妊・不育とこころの相談室
活動状況
生殖医療サポーターの会OKAYAMA
ママとたまごの会 ママたま通信   (第1号創刊号)



第6回
不妊・不育とこころの講演会

2010年8月1日(日)
岡山大学医学部保健学科棟3F 301大講義室

プログラム

一般の方・医療スタッフ

参加費無料


 
  「妊娠中からの母子支援」即戦力育成プログラム09
岡山県不妊専門相談センター「不妊・不育とこころの相談室」

第5回 不妊・不育とこころの講演会
「赤ちゃんが来るまで」

どなたでも参加可能です.お誘い合わせのうえ,ご参加ください.

2009年8月2日(日)
岡山大学医学部保健学科棟 3F 301大講義室

プログラム
岡山県不妊専門相談センター・岡山県共催
 不妊・不育とこころの相談室
第4回不妊・不育とこころの研修会
200936日(金)18時〜1930
岡山大学病院 入院棟11F
カンファレンスルーム
C

1
『心理検査で見えること,見えないこと』 
  岡山大学病院中央検査部 井戸由美子 <心理療法士>

2
1.『不育症専門外来での検査・治療の実際』
『流・死産をした時の医療施設の環境・スタッフの対応と
    その後の不育女性の心境(岡山大学不育外来での調査)』 
  岡山大学病院 産科婦人科 中塚幹也
2.『へパリン自己注射導入の実際』
  岡山大学病院 西4病棟 芳賀真子 <看護師>
3.『不育症自助グループ「ママたま」の紹介』
  岡山県不妊専門相談センター 江見弥生 <生殖心理カウンセラー> 

プログラム

第4回 「不妊・不育とこころの講演会」
2008年7月27日(日)13時〜16時
岡山大学医学部保健学科棟3階301大講義室

 プログラム


「不妊・不育とこころの相談室」
出張相談 決定
!!
2008年8月3日(日) 備前 ご案内 終了
2008年9月7日(日) 美作 ご案内
2008年9月28日(日) 真庭 ご案内
岡山県不妊専門相談センター・岡山県共催
 不妊・不育とこころの相談室

第3回「不妊・不育とこころの研修会」
2008年3月14日(金)
18時から
岡山大学病院内


演者
ノートルダム清心女子大学 児童学科 准教授  清板 芳子

岡山大学病院産科婦人科
助教 鎌田泰彦

プログラム
死産された母親への
グリーフケア(喪の作業)

山陽新聞 2007年10月28日
不妊症・不育症に対する支援
(論文)

岡山県母性衛生学会2006
特別講演内容から
速報 !!
日本不妊
カウンセリング学会

2007年6月8日 東京
学会賞受賞

子どもをなくした母親への心理的支援
〜子宮内胎児死亡となった不育症患者の
一事例を通して〜

佐藤久恵,江國一二美, 秦久美子,
田部尚子, 中塚幹也
岡山大学病院産科岡山大学医学部保健学科,
岡山県不妊専門相談センター

不妊症と患者支援(論文)2005
6回 山陽新聞 医療セミナー
「妊娠を望んでいるカップルの疑問にお答えします」

開催日: 3月11日(日)14時〜16時30分
(開場1330

会場:国際交流センターF 国際会議場
(JR岡山駅西口)
参加費:無料(要予約)

   講演会 風景

 2007年2月24日 山陽新聞 お知らせ

2007年3月18日 山陽新聞記事
 岡山県不妊専門相談センター主催
 「第2回不妊・不育とこころの研修会」
  プログラム

当日,井戸先生のご都合により,
演者が阿多先生に変更になりました.
 プログラム
2007年2月2日
(金)18時30分〜
岡山大学病院 南T病棟 11階 
11C カンファレンスルーム


 研修会 風景
不妊・不育症の患者支援
 不妊症の治療は,時に,患者にとって,先の見えない長く暗い洞窟の中を手探りで進んでいくようなものとなる.通常の疾患のように,一定のプロトコールに沿って,検査,治療という形をとらない場合も多い.例えば,卵管閉塞に対して腹腔鏡下に開口術を行うことで,卵管閉塞という異常は治癒する.しかし,それによって妊娠しなければ,問題は解決しない.卵管の手術をせず,体外受精を施行することもある.治療の選択肢は多岐にわたり,患者は,妊娠せず月経を迎えるたびに,毎月,次は,どちらの道を進むか選択を迫られる.不育症の場合は,やっと妊娠しても,流産や死産を繰り返す.妊娠しても元気な子供を抱き上げるまで不安は消えないのである.
 不妊症の多くは,癌などの疾患とは異なり,放置しても体調が悪くなるわけではない.また,結婚していて子供がいない状態であったとしても,あるいは,その原因として卵管閉塞という異常が存在していたとしても,本人に挙児希望がなければ不妊症ではない.不妊症の最終診断は医師ではなく,本人が決定するのである.不妊症の治療を続けてきて,依然として子供を持てなくても,本人が諦めれば,不妊症という病名は消える.これらを本人が選択しなければならないため,精神的なストレスは大きくなりやすい.不妊症の場合,その主体は女性本人のみではない.夫婦の関係において生じる問題である.また,その影響は周囲に波及するため,家族全体の問題にもなり,さらに言えば,少子化対策に躍起になる政府(国)の問題ともなる.
卵巣組織の凍結保存に関する研究 毎日新聞 2005年9月28日

 造血幹細胞移植とそれに伴う化学療法や放射線療法は,卵巣,精巣の機能不全につながるため,将来的に子供を希望する場合は不妊症に備えた対応が必要となる.女性では,月経が停止し,不妊症の不安増大,自尊感情低下につながるとされ2,妊孕能温存への配慮は精神的支援となり,原疾患の治療上も好影響をもたらす可能性がある.日本癌治療学会(2004年),日本造血細胞移植学会(2005年)は,癌専門医と生殖医療専門医とが協力」,「最新の生殖医療の情報提供と限界にも配慮」することとの見解を示している.このため,日本の当事者や医療スタッフの間では,妊孕能温存への関心が広がっている.
「造血幹細胞移植のすべて:合併症とその対策『不妊」より

血液疾患治療の支持療法ー最近の進歩ー不妊

造血幹細胞移植のすべて「合併症とその対策」不妊

血液フロンティア
特集:血液疾患の支持療法血液疾患治療時の不妊とその対策
岡山県不妊専門相談センター
「不妊・不育とこころの相談室」

http://www.okayama-u.ac.jp/user/hos/funin/index1.html

厚生労働省の「生涯を通じた女性の健康支援事業」において,各都道府県は妊娠を希望する女性が安心して妊娠できるように,支援センターを設置することとされている.このため,岡山県から平成15年秋に私達に対し,女性の健康と少子化対策を考える上で,子供が持ちたいが持てない,あるいは,将来,子供を持つことが不安な女性(男女)を対象とした相談センターの設置の要請があり,平成1657日,岡山大学医学部・歯学部附属病院西病棟1階に「不妊・不育とこころの相談室」を開所した.開所と同時に,ホームページにも相談室に関するページを開設し,相談室での来所相談の他に,メールや電話でも相談できるよう,悩みを持つ女性に対して相談しやすい環境も整備した.これにより,当センターを発信源として,少子化対策の一環となる種々の支援活動を行っている.

不育症症例と精神的ストレス

 不育症症例では,不妊症症例と同様に生児を得られない慢性的な状態とともに,体内にいた胎児が死亡するなどの喪失体験が精神的ストレスを強くしていると考えられる.特に胎児の喪失体験による精神的ストレスは,比較的短い時間経過の中で,ジェットコースターのように上昇と下降を繰り返すことが予想される.時期別に,精神的に不安定になったかどうかを聞いたところ,過去の流産・死産時が,最も高率であり,76%が不安定になったと答えた.その後の妊娠していない時期には,精神的な不安定さを感じている症例は低下しているが,次の妊娠が判明すると,再び,精神的に不安定となる症例が増加し,42%の症例が精神的に不安定となり,妊娠が順調に進行していても,過去に流死産した妊娠週数になると約50%が不安定になったとしていた.

日本不妊カウンセリング学会にて報告
「学会賞」受賞
不育症症例における血管障害の研究

 抗リン脂質抗体症候群は,凝固異常,血管障害により流死産の原因となる.しかし,原因不明の不育症症例においても,血管障害にともなう子宮血流循環の悪化は,流産,胎児発育遅延,胎児死亡などに関与する可能性がある.最近,血圧脈波検査が動脈硬化の診断に使用され,軽度の血管内皮障害から動脈硬化までの進展状況を評価可能となっている.進行した動脈硬化の指標であるAnkle Brachial Index (ABI)値は,不育症群,control群とも正常値であった.しかし,動脈壁の硬さの指標である脈波伝播速度(PWV)や血管内皮機能障害の指標であるAugmentation Index (AI)は不育症群で有意に高値であった.不育症群のうち抗リン脂質抗体の検出されない症例においてもPWV,AI値の高値の症例が見られ,抗体陽性の症例との間に有意差はなく,頚動脈脈波のTypeも血管内皮機能障害が比較的進行したIII型,IV型は,ともに高率であった.不育症においては,抗リン脂質抗体症候群以外にも血管内皮障害を伴っている一群が存在し,抗凝固療法や血管保護療法が有効である可能性がある.また,生活習慣病のハイリスク群としても注意する必要がある.

日本産科婦人科学会にて報告
「Good Presentation賞」受賞

子宮動脈血管抵抗と不妊・不育

不育症においては種々の原因が考えられるが,子宮動脈の血管抵抗(Pulstility Index:PI)値が高く,子宮循環の不良な一群がある.抗リン脂質抗体症候群などの免疫異常を介した血管内皮障害や凝固異常は子宮動脈の血管抵抗を上昇させると考えられる.私達は,不育症症例の子宮動脈PI値は,すでに妊娠前,妊娠初期においても高値であることを報告している.

1 Nakatsuka M, Habara T, Noguchi S, Konishi H, Kudo T.  Increased plasma adrenomedullin in women with recurrent pregnancy loss.  Obstet Gynecol. 2003 Aug;102(2):319-24.
2 Nakatsuka M, Habara T, Noguchi S, Konishi H, Kudo T.  Impaired uterine arterial blood flow in pregnant women with recurrent pregnancy loss.  J Ultrasound Med. 2003 Jan;22(1):27-31.
3 Habara T, Nakatsuka M, Konishi H, Asagiri K, Noguchi S, Kudo T.  Elevated blood flow resistance in uterine arteries of women with unexplained recurrent pregnancy loss.  Hum Reprod. 2002 Jan;17(1):190-4.