○岡山大学病院の保有する個人情報の適切な管理に関する規程
平成17年3月29日
岡大医歯病規程第7号
第1章 総則
(目的)
第1条 この規程は,個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「法」という。)及び国立大学法人岡山大学の保有する個人情報の適切な管理に関する規程(平成17年岡大規程第10号。以下「大学個人情報規程」という。)に基づき,岡山大学病院(以下「本院」という。)の保有する個人情報の適切な管理について,必要な事項を定める。
(定義)
第2条 この規程における用語の意義は,大学個人情報規程第2条の定めるところによる。
第2章 管理体制
(保護管理者)
第3条 本院に,保護管理者を置き,岡山大学病院長(以下「病院長」という。)をもって充てる。ただし,事務部にあっては,大学個人情報規程の別表に定める各課長とする。
2 保護管理者は,保有個人情報の適切な管理を確保するとともに,保有個人情報を情報システムで取り扱う場合は,当該情報システムの管理者と連携してその任に当たる。
(保護担当者)
第4条 本院に,保護担当者を次のとおり置く。
一 事務部 各課長が指名する者
二 教育職員組織 各教員(ただし,医療情報にあっては,医療情報部長)
三 薬剤部 薬剤部長
四 看護部 看護部長
五 医療技術部 医療技術部長
六 その他組織 各人(ただし,医療情報にあっては,医療情報部長)
2 保護担当者は,保護管理者を補佐し,保有個人情報の管理に関する事務を担当する。医療情報部長,薬剤部長,看護部長及び医療技術部長は,保護管理者と同等の権限を持って保有個人情報の適切な管理を確保するとともに,保有個人情報を情報システムで取り扱う場合は,当該情報システムの管理者と連携してその任に当たる。
(監査担当者)
第5条 本院に,保有個人情報の管理の状況について監査を行う監査担当者を置き,事務部長をもって充てる。
(審議機関)
第6条 本院の保有個人情報の管理に係る重要事項の決定等は,執行部会議において審議する。
第3章 職員等の責務
(職員等の責務)
第7条 職員等(保有個人情報を取り扱うことのある大学院生,学生及び派遣労働者を含む。以下同じ。)は,法の趣旨に則り,関連する法令及び規程等の定め並びに総括保護管理者,保護管理者及び保護担当者の指示に従い,保有個人情報を取り扱わなければならない。
(守秘義務)
第8条 職員等は,業務に関して知り得た個人情報の内容をみだりに他人に知らせ,又は不当な目的に利用してはならない。
第4章 教育研修
(教育研修)
第9条 保護管理者は,職員等に対し,保有個人情報の適切な管理のために,総括保護管理者の実施する教育研修への参加の機会を付与する等の必要な措置を講ずる。
第5章 個人情報の取扱い
(利用目的の特定)
第10条 職員等は,個人情報を取り扱うに当たっては,その利用の目的(以下「利用目的」という。)をできる限り特定しなければならない。
2 職員等は,利用目的を変更する場合には,変更前の利用目的と関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて行ってはならない。
(利用目的による制限)
第11条 職員等は,あらかじめ本人の同意を得ないで,前条の規定により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて,個人情報を取り扱ってはならない。
2 前項の規定は,次に掲げる場合については,適用しない。
一 法令に基づく場合
二 人の生命,身体又は財産の保護のために必要がある場合であって,本人の同意を得ることが困難であるとき。
三 公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって,本人の同意を得ることが困難であるとき。
四 国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって,本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。
五 当該個人情報を学術研究の用に供する目的(以下「学術研究目的」という。)で取り扱う必要があるとき(当該個人情報を取り扱う目的の一部が学術研究目的である場合を含み,個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)。
六 学術研究機関等に個人データを提供する場合であって,当該学術研究機関等が当該個人データを学術研究目的で取り扱う必要があるとき(当該個人データを取り扱う目的の一部が学術研究目的である場合を含み,個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)。
(不適正な利用の禁止)
第12条 職員等は,違法又は不当な行為を助長し,又は誘発するおそれがある方法により個人情報を利用してはならない。
(適正な取得)
第13条 職員等は,偽りその他不正の手段により個人情報を取得してはならない。
2 職員等は,次に掲げる場合を除くほか,あらかじめ本人の同意を得ないで,要配慮個人情報を取得してはならない。
一 法令に基づく場合
二 人の生命,身体又は財産の保護のために必要がある場合であって,本人の同意を得ることが困難であるとき。
三 公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって,本人の同意を得ることが困難であるとき。
四 国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって,本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。
五 当該要配慮個人情報を学術研究目的で取り扱う必要があるとき(当該要配慮個人情報を取り扱う目的の一部が学術研究目的である場合を含み,個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)。
六 学術研究機関等から当該要配慮個人情報を取得する場合であって,当該要配慮個人情報を学術研究目的で取得する必要があるとき(当該要配慮個人情報を取得する目的の一部が学術研究目的である場合を含み,個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)(法人と当該学術研究機関等が共同して学術研究を行う場合に限る。)。
七 当該要配慮個人情報が,本人,国の機関,地方公共団体,学術研究機関等,法第57条第1項各号に掲げる者その他個人情報保護委員会規則で定める者により公開されている場合
八 その他前各号に掲げる場合に準ずるものとして個人情報の保護に関する法律施行令(平成15年政令第507号)で定める場合
(取得に際しての利用目的の通知等)
第14条 職員等は,個人情報を取得した場合は,あらかじめその利用目的を公表している場合を除き,速やかに,その利用目的を,本人に通知し,又は公表しなければならない。
2 職員等は,前項の規定にかかわらず,本人との間で契約を締結することに伴って契約書その他の書面(電磁的記録を含む。以下この項において同じ。)に記載された当該本人の個人情報を取得する場合その他本人から直接書面に記載された当該本人の個人情報を取得する場合は,あらかじめ,本人に対し,その利用目的を明示しなければならない。ただし,人の生命,身体又は財産の保護のために緊急に必要がある場合は,この限りでない。
3 職員等は,利用目的を変更した場合は,変更された利用目的について,本人に通知し,又は公表しなければならない。
4 前3項の規定は,次に掲げる場合については,適用しない。
一 利用目的を本人に通知し,又は公表することにより本人又は第三者の生命,身体,財産その他の権利利益を害するおそれがある場合
二 利用目的を本人に通知し,又は公表することにより当該個人情報取扱事業者の権利又は正当な利益を害するおそれがある場合
三 国の機関又は地方公共団体が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって,利用目的を本人に通知し,又は公表することにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。
四 取得の状況からみて利用目的が明らかであると認められる場合
(データ内容の正確性の確保等)
第15条 職員等は,利用目的の達成に必要な範囲内において,個人データを正確かつ最新の内容に保つとともに,利用する必要がなくなったときは,当該個人データを遅滞なく消去するよう努めなければならない。
(安全管理措置)
第16条 保護管理者は,その取り扱う個人データの漏えい,滅失又は毀損の防止その他の個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
(アクセス制限)
第17条 保護管理者は,保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて,保有個人情報にアクセスする権限を有する者をその利用目的を達成するために必要最小限の職員等に制限する。
2 アクセス権限を有しない職員等は,保有個人情報にアクセスしてはならない。
3 職員等は,アクセス権限を有する場合であっても,業務上の目的以外の目的で保有個人情報にアクセスしてはならない。
4 保護管理者は,各職種等のアクセス権限を別に定める。
(複製等の制限)
第18条 職員等は,業務上の目的で保有個人情報を取り扱う場合であっても,次に掲げる行為については,保護管理者の指示に従い行う。
一 保有個人情報の複製
二 保有個人情報の送信
三 保有個人情報が記録されている媒体の外部への送付又は持出し
四 その他保有個人情報の適切な管理に支障を及ぼすおそれのある行為
2 前項各号の行為のうち,保護管理者が別に定める行為については,保護管理者の指示があったものとみなす。
(誤りの訂正等)
第19条 職員等は,保有個人情報の内容に誤り等を発見した場合には,保護管理者の指示に従い,訂正等を行う。
(媒体の管理等)
第20条 職員等は,保護管理者の指示に従い,保有個人情報が記録されている媒体を定められた場所に保管するとともに,必要があると認めるときは,耐火金庫への保管,施錠等を行う。
2 職員等は,保有する個人情報ファイルについて,大学個人情報規程別紙様式(第17条第2項関係)により個人情報管理台帳を整備すること。
(廃棄等)
第21条 職員等は,保有個人情報又は保有個人情報が記録されている媒体(端末及びサーバに内蔵されているものを含む。)が不要となった場合には,保護管理者の指示に従い,復元又は判読が不可能な方法により当該情報の消去又は当該媒体の廃棄を行う。
第6章 情報システムにおける安全の確保等
(アクセス制御)
第22条 保護管理者は,保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて,パスワード等(病院情報システムで取り扱うものに関しては,パスワード,ICカード,生体情報等を含む。以下同じ。)を使用して権限を識別する機能(以下「認証機能」という。)を設定する等のアクセス制御のために必要な措置を講ずる。
2 保護管理者は,前項の措置を講ずる場合には,パスワード等の管理に関する定めの整備(その定期又は随時の見直しを含む。),パスワード等の読取防止等を行うために必要な措置を講ずる。
(アクセス記録)
第23条 保護管理者は,保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて,保有個人情報へのアクセス状況を記録し,その記録(以下「アクセス記録」という。)を一定の期間保存し,及びアクセス記録を定期に又は随時に分析するために必要な措置を講ずる。
2 保護管理者は,アクセス記録の改ざん,窃取又は不正な消去の防止のために必要な措置を講ずる。
(アクセス状況の監視)
第24条 保護管理者は,保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて,保有個人情報への不適切なアクセスの監視のため,一定数以上の保有個人情報がダウンロードされた場合に警告表示がなされる機能の設定,当該機能の定期的確認等の必要な措置を講ずる。
(管理者権限の設定)
第25条 保護管理者は,保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて,情報システムの管理者権限の特権を不正に窃取された際の被害の最小化及び内部からの不正操作等の防止のため,当該特権を最小限とする等の必要な措置を講ずる。
(外部からの不正アクセスの防止)
第26条 保護管理者は,保有個人情報を取り扱う情報システムへの外部からの不正アクセスを防止するため,経路制御等の必要な措置を講ずる。
(不正プログラムによる漏えい等の防止)
第27条 保護管理者は,不正プログラムによる保有個人情報の漏えい,滅失又は毀損の防止のため,不正プログラムの感染防止等に必要な措置を講ずる。
(暗号化)
第28条 保護管理者は,保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて,その暗号化のために必要な措置を講ずる。
(入力情報の照合等)
第29条 職員等は,情報システムで取り扱う保有個人情報の重要度に応じて,入力原票と入力内容との照合,処理前後の当該保有個人情報の内容の確認,既存の保有個人情報との照合等を行う。
(バックアップ)
第30条 保護管理者は,保有個人情報の重要度に応じて,バックアップを作成し,分散保管するために必要な措置を講ずる。
(端末の限定)
第31条 保護管理者は,保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて,その処理を行う端末を限定するために必要な措置を講ずる。
(端末の盗難防止等)
第32条 保護管理者は,端末の盗難又は紛失の防止のため,端末の固定,執務室の施錠等の必要な措置を講ずる。
2 職員等は,保護管理者が必要であると認めるときを除き,端末を外部へ持ち出し,又は外部から持ち込んではならない。
(第三者の閲覧防止)
第33条 職員等は,端末の使用に当たっては,保有個人情報が第三者に閲覧されることがないよう,使用状況に応じて情報システムからログオフを行うことを徹底する等の必要な措置を講ずる。
(記録機能を有する機器・媒体の接続制限)
第34条 保護管理者は,保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて,保有個人情報の漏えい,滅失又は毀損の防止のため,スマートフォン,USBメモリ等の記録機能を有する機器・媒体の情報システム端末等への接続の制限(当該機器の更新への対応を含む。)等の必要な措置を講ずる。
(病院情報システム設計書等の管理)
第35条 保護管理者は,保有個人情報に係る病院情報システムの設計書,構成図等の文書について外部に知られることがないよう,その保管,複製,廃棄等について必要な措置を講ずる。
(病院情報システムの安全管理)
第36条 本院の病院情報システムの安全管理に関する事項は,別に定める。
第7章 情報システム室等の安全管理
(入退管理)
第37条 保護管理者は,保有個人情報を取り扱う基幹的なサーバ等の機器を設置する室その他の区域(以下「情報システム室等」という。)に立ち入る権限を有する者を定めるとともに,用件の確認,入退の記録,部外者についての識別化,部外者が立ち入る場合の職員の立会い又は監視設備による監視,外部電磁的記録媒体等の持ち込み,利用及び持ち出しの制限又は検査等の措置を講ずる。また,保有個人情報を記録する媒体を保管するための施設を設けている場合においても,同様の措置を講ずる。
2 保護管理者は,情報システム室等の出入口の特定化による入退の管理の容易化,所在表示の制限等の措置を講ずる。
3 保護管理者は,情報システム室等及び保管施設の入退の管理について,立入りに係る認証機能を設定し,及びパスワード等の管理に関する定めの整備(その定期又は随時の見直しを含む。),パスワード等の読取防止等を行うために必要な措置を講ずる。
(情報システム室等の管理)
第38条 保護管理者は,外部からの不正な侵入に備え,情報システム室等に施錠装置,警報装置,監視設備の設置等の措置を講ずる。
2 保護管理者は,災害等に備え,情報システム室等に,耐震,防火,防煙,防水等の必要な措置を講ずるとともに,サーバ等の機器の予備電源の確保,配線の損傷防止等の措置を講ずる。
第8章 業務の委託等
(業務の委託等)
第39条 保護管理者は,保有個人情報の取扱いに係る業務を外部に委託する場合には,個人情報の適切な管理を行う能力を有しない者を選定することがないよう,必要な措置を講ずる。また,契約書に,次に掲げる事項を明記するとともに,委託先における責任者及び業務従事者の管理及び実施体制,個人情報の管理の状況についての検査に関する事項等の必要な事項について書面で確認する。
一 個人情報に関する秘密保持,目的外利用の禁止等の義務
二 再委託の制限又は事前承認等再委託に係る条件に関する事項
三 個人情報の複製等の制限に関する事項
四 個人情報の漏えい等の事案の発生時における対応に関する事項
五 委託終了時における個人情報の消去及び媒体の返却に関する事項
六 違反した場合における契約解除,損害賠償責任その他必要な事項
2 保有個人情報の取扱いに係る業務を外部に委託する場合には,委託する保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて,委託先における個人情報の管理の状況について,年1回以上の定期的検査等により確認する。
4 保護管理者は,保有個人情報の取扱いに係る業務を派遣労働者によって行わせる場合には,労働者派遣契約書に秘密保持義務等個人情報の取扱いに関する事項を明記する。
5 保有個人情報を提供又は業務委託する場合には,漏えい等による被害発生のリスクを低減する観点から,提供先の利用目的,委託する業務の内容,保有個人情報の秘匿性等その内容などを考慮し,必要に応じ,氏名を番号に置き換える等の匿名化措置を講ずる。
第9章 安全確保上の問題への対応
(事案の報告及び再発防止措置)
第40条 保有個人情報の漏えい等安全確保の上で問題となる事案が発生した場合に,その事実を知った職員等は,速やかに当該保有個人情報を管理する保護管理者に報告する。
2 保護管理者は,被害の拡大防止又は復旧等のために必要な措置を講ずる。
3 保護管理者は,事案の発生した経緯,被害状況等を調査し,総括保護管理者に報告する。ただし,特に重大と認める事案が発生した場合には,直ちに総括保護管理者に当該事案の内容等について報告する。
4 保護管理者は,事案の発生した原因を分析し,再発防止のために必要な措置を講ずる。
(公表等)
第41条 保護管理者は,事案の内容,影響等に応じて,事実関係及び再発防止策の公表,当該事案に係る本人への対応等の措置を総括保護管理者と協議の上,講ずる。
(漏えい等の報告等)
第42条 本院において,その取り扱う個人データの漏えい,滅失,毀損その他の個人データの安全の確保に係る事態であって個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして個人情報保護委員会規則で定めるものが生じたときは,個人情報保護委員会規則で定めるところにより,当該事態が生じた旨を個人情報保護委員会に報告しなければならない。ただし,本院が,他の個人情報取扱事業者又は行政機関等から当該個人データの取扱いの全部又は一部の委託を受けた場合であって,個人情報保護委員会規則で定めるところにより,当該事態が生じた旨を当該他の個人情報取扱事業者又は行政機関等に通知したときは,この限りでない。
第10章 監査及び点検の実施等
(監査)
第43条 監査担当者は,保有個人情報の管理の状況について,定期に又は臨時に監査を行い,その結果を保護管理者に報告する。
(点検)
第44条 保護管理者は,自ら管理責任を有する保有個人情報の記録媒体,処理経路,保管方法等について,定期に又は随時に点検を行い,必要があると認めるときは,その結果を総括保護管理者に報告する。
(評価及び見直し)
第45条 保護管理者は,保有個人情報の適切な管理のための措置については,点検又は大学個人情報規程第36条に定める監査の結果等を踏まえ,実効性等の観点から評価し,必要があると認めるときは,その見直し等の措置を講じ,総括保護管理者に報告する。
第11章 個人情報の提供
(第三者提供の制限)
第46条 保護管理者は,次に掲げる場合を除くほか,あらかじめ本人の同意を得ないで,個人データを第三者に提供してはならない。
一 法令に基づく場合
二 人の生命,身体又は財産の保護のために必要がある場合であって,本人の同意を得ることが困難であるとき。
三 公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって,本人の同意を得ることが困難であるとき。
四 国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって,本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。
五 当該個人データの提供が学術研究の成果の公表又は教授のためやむを得ないとき(個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)。
六 当該個人データを学術研究目的で提供する必要があるとき(当該個人データを提供する目的の一部が学術研究目的である場合を含み,個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)(本院と当該第三者が共同して学術研究を行う場合に限る。)。
七 当該第三者が学術研究機関等である場合であって,当該第三者が当該個人データを学術研究目的で取り扱う必要があるとき(当該個人データを取り扱う目的の一部が学術研究目的である場合を含み,個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)。
2 保護管理者は,第三者に提供される個人データについて,本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止することとしている場合であって,次に掲げる事項について,個人情報保護委員会規則で定めるところにより,あらかじめ,本人に通知し,又は本人が容易に知り得る状態に置くとともに,個人情報保護委員会に届け出たときは,前項の規定にかかわらず,当該個人データを第三者に提供することができる。ただし,第三者に提供される個人データが要配慮個人情報又は第13条第1項の規定に違反して取得されたもの若しくは他の個人情報取扱事業者からこの項本文の規定により提供されたもの(その全部又は一部を複製し,又は加工したものを含む。)である場合は,この限りでない。
一 第三者への提供を行う個人情報取扱事業者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては,その代表者(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものにあっては,その代表者又は管理人。以下この条,第49条第1項第1号において同じ。)の氏名
二 第三者への提供を利用目的とすること。
三 第三者に提供される個人データの項目
四 第三者に提供される個人データの取得の方法
五 第三者への提供の方法
六 本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止すること。
七 本人の求めを受け付ける方法
八 その他個人の権利利益を保護するために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める事項
4 次に掲げる場合において,当該個人データの提供を受ける者は,前各項の規定の適用については,第三者に該当しないものとする。
一 職員等が利用目的の達成に必要な範囲内において個人データの取扱いの全部又は一部を委託することに伴って当該個人データが提供される場合
二 合併その他の事由による事業の承継に伴って個人データが提供される場合
三 特定の者との間で共同して利用される個人データが当該特定の者に提供される場合であって,その旨並びに共同して利用される個人データの項目,共同して利用する者の範囲,利用する者の利用目的並びに当該個人データの管理について責任を有する者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては,その代表者の氏名について,あらかじめ,本人に通知し,又は本人が容易に知り得る状態に置いているとき。
(外国にある第三者への提供の制限)
第47条 保護管理者は,外国(本邦の域外にある国又は地域をいう。以下この条及び第50条第1項第2号において同じ。)(個人の権利利益を保護する上で我が国と同等の水準にあると認められる個人情報の保護に関する制度を有している外国として個人情報保護委員会規則で定めるものを除く。以下この条及び同号において同じ。)にある第三者(個人データの取扱いについてこの節の規定により個人情報取扱事業者が講ずべきこととされている措置に相当する措置(第3項において「相当措置」という。)を継続的に講ずるために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に適合する体制を整備している者を除く。以下この項及び次項並びに同号において同じ。)に個人データを提供する場合には,前条第1項各号に掲げる場合を除くほか,あらかじめ外国にある第三者への提供を認める旨の本人の同意を得なければならない。この場合においては,同条の規定は,適用しない。
2 保護管理者は,前項の規定により本人の同意を得ようとする場合には,個人情報保護委員会規則で定めるところにより,あらかじめ,当該外国における個人情報の保護に関する制度,当該第三者が講ずる個人情報の保護のための措置その他当該本人に参考となるべき情報を当該本人に提供しなければならない。
3 保護管理者は,個人データを外国にある第三者(第1項に規定する体制を整備している者に限る。)に提供した場合には,個人情報保護委員会規則で定めるところにより,当該第三者による相当措置の継続的な実施を確保するために必要な措置を講ずるとともに,本人の求めに応じて当該必要な措置に関する情報を当該本人に提供しなければならない。
(第三者提供に係る記録の作成等)
第48条 保護管理者は,個人データを第三者(法第16条第2項各号に掲げる者を除く。以下この条及び次条(法第31条第3項において読み替えて準用する場合を含む。)において同じ。)に提供したときは,個人情報保護委員会規則で定めるところにより,当該個人データを提供した年月日,当該第三者の氏名又は名称その他の個人情報保護委員会規則で定める事項に関する記録を,大学個人情報規程別紙様式(第41条関係)により作成しなければならない。ただし,当該個人データの提供が第46条第1項各号又は第4項各号のいずれか(前条第1項の規定による個人データの提供にあっては,第46条第1項各号のいずれか)に該当する場合は,この限りでない。
2 保護管理者は,前項の記録を,当該記録を作成した日から個人情報保護委員会規則で定める期間保存しなければならない。
一 当該第三者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては,その代表者の氏名
二 当該第三者による当該個人データの取得の経緯
2 保護管理者は,前項の規定による確認を行ったときは,個人情報保護委員会規則で定めるところにより,当該個人データの提供を受けた年月日,当該確認に係る事項その他の個人情報保護委員会規則で定める事項に関する記録を,大学個人情報規程別紙様式(第42条及び第43条第3項関係)により作成しなければならない。
3 保護管理者は,前項の記録を,当該記録を作成した日から個人情報保護委員会規則で定める期間保存しなければならない。
(個人関連情報の第三者提供の制限等)
第50条 保護管理者は,第三者が個人関連情報(個人関連情報データベース等を構成するものに限る。以下同じ。)を個人データとして取得することが想定されるときは,第46条第1項各号に掲げる場合を除くほか,次に掲げる事項について,あらかじめ個人情報保護委員会規則で定めるところにより確認することをしないで,当該個人関連情報を当該第三者に提供してはならない。
一 当該第三者が法人から個人関連情報の提供を受けて本人が識別される個人データとして取得することを認める旨の当該本人の同意が得られていること。
二 外国にある第三者への提供にあっては,前号の本人の同意を得ようとする場合において,個人情報保護委員会規則で定めるところにより,あらかじめ,当該外国における個人情報の保護に関する制度,当該第三者が講ずる個人情報の保護のための措置その他当該本人に参考となるべき情報が当該本人に提供されていること。
第12章 仮名加工情報の取扱い
(仮名加工情報の作成等)
第51条 保護管理者は,仮名加工情報(仮名加工情報データベース等を構成するものに限る。以下において同じ。)を作成するときは,他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないようにするために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に従い,個人情報を加工しなければならない。
5 保護管理者は,仮名加工情報である個人データ及び削除情報等を利用する必要がなくなったときは,当該個人データ及び削除情報等を遅滞なく消去するよう努めなければならない。この場合においては,第15条の規定は,適用しない。
6 保護管理者は,第46条第1項及び第2項並びに第47条第1項の規定にかかわらず,法令に基づく場合を除くほか,仮名加工情報である個人データを第三者に提供してはならない。この場合において,第46条第4項中「前各項」とあるのは「第51条第6項」と,第46条第4項第3号中「,本人に通知し,又は本人が容易に知り得る状態に置いて」とあるのは「公表して」と,同条第5項中「,本人に通知し,又は本人が容易に知り得る状態に置かなければ」とあるのは「公表しなければ」と,第48条第1項ただし書中「第46条第1項各号又は第4項各号のいずれか(前条第1項の規定による個人データの提供にあっては,第46条第1項各号のいずれか)」とあり,及び第49条第1項ただし書中「第46条第1項各号又は第4項各号のいずれか」とあるのは「法令に基づく場合又は第46条第4項各号のいずれか」とする。
7 保護管理者は,仮名加工情報を取り扱うに当たっては,当該仮名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために,当該仮名加工情報を他の情報と照合してはならない。
8 保護管理者は,仮名加工情報を取り扱うに当たっては,電話をかけ,郵便若しくは民間事業者による信書の送達に関する法律(平成14年法律第99号)第2条第6項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第9項に規定する特定信書便事業者による同条第2項に規定する信書便により送付し,電報を送達し,ファクシミリ装置若しくは電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって個人情報保護委員会規則で定めるものをいう。)を用いて送信し,又は住居を訪問するために,当該仮名加工情報に含まれる連絡先その他の情報を利用してはならない。
第13章 苦情への対応
(苦情への対応)
第53条 保護管理者は,個人情報の取扱いに関する苦情について,迅速かつ適切に対応できるよう体制整備を行う。
第14章 個人情報ファイル簿の作成及び公表
(個人情報ファイル簿)
第54条 保護管理者は,個人情報ファイル(法第74条第2項各号に掲げるもの及び第75条第3項の規定により個人情報ファイル簿に掲載しないものを除く。以下同じ。)を保有するに至ったときは,直ちに,大学個人情報規程別紙様式(第47条関係)により個人情報ファイル簿を作成し,総括保護管理者に提出しなければならない。
2 保護管理者は,個人情報ファイル簿に記載すべき事項に変更があったときは,直ちに,当該個人情報ファイル簿を修正し,総括保護管理者に提出しなければならない。
3 保護管理者は,個人情報ファイル簿に掲載した個人情報ファイルの保有をやめたとき,又は本人の数が政令で定める数に満たない個人情報ファイルに至ったときは,遅滞なく,当該個人情報ファイルについての記載を消除するよう総括保護管理者に申し出なければならない。
4 個人情報ファイル簿は,一般の閲覧に供するとともに,法人のホームページにおいて公表する。
第15章 雑則
(その他)
第55条 この規程に定めるもののほか,保有個人情報の適切な管理の実施に関し必要な事項については,別に定めることができるものとする。
附則
この規程は,平成17年4月1日から施行する。
附則(平成21年3月31日規程第7号)
この規程は,平成21年4月1日から施行する。
附則(平成21年12月28日規程第19号)
この規程は,平成22年1月1日から施行する。
附則(平成27年3月24日規程第5号)
この規程は,平成27年4月1日から施行する。
附則(平成29年3月31日規程第9号)
この規程は,平成29年4月1日から施行する。
附則(令和4年5月24日規程第5号)
この規程は,令和4年5月24日から施行し,令和4年4月1日から適用する。
附則(令和5年4月18日規程第5号)
この規程は,令和5年4月18日から施行し,令和4年4月1日から適用する。