今年度の農学部公開講座は「果物の熟度について考えてみよう」と題して、夏休み中の8月23日に、中高生を対象として開講しました。直前の感染急拡大もあって、キャンセルが相次ぎ当日は6名の参加となりましたが、その分充実した時間を過ごしてもらえました。
　今回はブドウを対象としたので、まず果樹園での果樹や果実の様子をよく観察してもらいました。同じ樹でも場所によって果実の色などが異なることを理解した後、等間隔で果実をサンプリングして、物理量の計測を行いました。計測したのは、直径や質量、色情報、糖度、酸度で、お手伝いの大学生の先輩の手ほどきを受けながら、数多くのデータを次々数値化していきました。
　データは全体で統合して、色と糖度の関係や、位置による色や糖酸度の違いなど、学年に応じたテーマにそれぞれ大学生の先輩と取り組みました。最後に検討結果をそれぞれから発表してもらい、今回の結果から熟度をどう定義すべきか考えました。
　受講生からは、「高校の授業で今回のような講座をやってほしい。」「大学生の方とかかわる機会はあまりなかったので、たくさんコミュニケーションを取りながら活動できて、とても貴重な時間を過ごせた。」などのコメントを頂きました。
　農学部では毎年公開講座を開講しています。対象は様々ですが、来年も皆様からのご参加をお待ちしています。