岡山大学 農学部

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2020.11.28  令和2年度 地域活性化システム論第3回講義を開催しました

2020年12月03日

 令和2年11月28日(土)13時~17時に、「令和2年度「地域活性化システム論」第3回講義を農学部多目的室で開催しました。新型コロナウイルス感染症に十分配慮しながらの開催でしたが、70名の方々にご参加いただきました。
 「露地野菜作経営の大規模化と経営革新-需要構造の変化とスマート農業-」をテーマとし、3名にご講演いただきました。最初にコーディネーターの大仲准教授より、本講義のねらいと背景並びに講師の紹介がありました。
 まず、大平貴之氏(有限会社エーアンドエス 代表取締役)からは、「地域資源・ICT活用低コスト野菜生産モデル」と題した報告がありました。エーアンドエス社は耕地面積の拡大だけではなく、その拡大過程において技術革新を続けてこられました。主に①生産コストの低減に加えて、選別・出荷での工夫 ②実需者のニーズに応える体制を生産面でどう築いてきたかについてご講演いただきました。
 次に吉元龍馬氏(株式会社指宿やさいの王国 代表取締役)より、「野菜作経営の大規模化と組織革新-人材確保と業務の多様化-」と題した報告がありました。指宿やさいの王国社は新規就農から加工・業務用野菜の生産を契機に大規模化を果たした農業経営体であり、大規模化にあわせた雇用労働力の導入・育成を行ってこられました。生産拡大だけではなく、業務の多様化・多角化への挑戦についてご講演いただきました。
 最後に冨本尚作氏(倉敷青果荷受組合 理事長)より、「加工・業務用国産野菜 生産利用拡大に向けて」と題した報告がありました。倉敷青果荷受組合は加工・業務野菜の実需者として、クラカグループ全体でカット野菜等の生産・販売を行っておられます。工場オペレーションや業務の効率化について、生産者や農業経営体に求められることは何かについてご講演いただきました。
 3名の講師による講演終了後、総合討論を行いました。フロアから多くの質問が寄せられ、講演者から有意義かつ示唆に富むご発言をいただきました。単身世帯の増加や女性の社会進出等生活スタイルの変化に伴い、野菜の需要が生鮮から加工・業務用へと変化する中で、農業経営体に何が求められているのかを認識する講義となりました。

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