油脂の摂取が腸管免疫および腸内細菌の関係性に及ぼす影響
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食習慣の乱れや運動不足は肥満の原因となるだけでなく、肥満に起因する様々な疾病を引き起こします。我々は動物性油脂の過剰摂取によって引き起こされる腸内環境
の変化について、特に腸内細菌と腸管IgAの関係性の変化に着目し、研究を進めています。腸管IgAは腸管内に分泌される主要な抗体であり、腸内細菌に結合することで
細菌の増殖活性や代謝に影響を及ぼすだけでなく、炎症誘導性の細菌と宿主の共生にも関係しています。
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おもな研究トピックは以下の2つです。
@ 動物性油脂の過剰摂取による腸内細菌と腸管IgAの関係性の変化が引き起こされるメカニズムおよび肥満関連病態(2型糖尿病)との関係性の解明
A 腸内細菌と腸管IgAの関係性の変化を改善するための食品素材の探索(肥満関連病態予防の有効性も検証) |

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加齢にともなう消化機能低下、骨格筋量・骨密度の減少を緩和する食品素材の探索
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平均寿命の延伸によって日本は高齢化社会を迎えており、平均寿命と健康寿命の差を縮小することが喫緊の課題となっています。低栄養、骨格筋量・骨密度の減少は
健康寿命に影響をおよぼす因子のひとつです。加齢にともなって摂食量、咀嚼・嚥下機能、消化酵素活性が低下すると、低栄養状態が起こりやすくなります。低栄養は
骨格筋量の減少や骨粗しょう症の一因とされています。また、加齢にともなう腸内細菌叢の変化は骨粗しょう症との関連が示唆されています。当研究室では、乳酸菌や
植物由来の食品素材が高齢期の消化機能低下、腸内細菌叢の変化、骨格筋・骨密度の減少に及ぼす影響を評価するとともにその作用機序を明らかにしようとしています。 |

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