組織適合抗原(ヒト白血球抗原), HLA ( human leukocyte antigen) 


測定方法 : PCRrSSO(血清対応型タイピング)

        Terasaki-NIH Standard法(平成16年3月31日まで)

外注会社   HLA-ABC, Locus : SRL(平成17年6月16日より)
        SBS(旧住友)(平成17年6月15日まで)  ,    HLA-DR, Locus  : 大塚(平成15年3月31日まで15年4月1日よりSBS)

臨床的意義
 HLA抗原は,ヒト第6染色体短腕部に存在し主要組織適合抗原複合体(MHC)とも呼ばれ,多くの遺伝子 群が免疫応答の制御に深く関わっている。クラスI抗原としてα鎖およびβ2-ミクログロブリンからな るHLA-A,B,C抗原など,そしてクラス・抗原としてα鎖,β鎖のヘテロ2量体からなるHLA-DR,DQ ,DP抗原などに大別できる。クラスII抗原に分類されるHLA-D抗原は,リンパ球混合培養試験によって 同定される抗原で,主にDR,DQ抗原の両分子の抗原部位を総合的に反映していると考えられている。ク ラスI抗原はほとんどすべての有核細胞,血小板上に表現され,クラスII抗原はB細胞,活性化T細 胞,単球などの限られた細胞のみに表現されている。意義として,輸血分野では輸血後GVHD,抗HLA抗 体による輸血副作用や血小板輸血無効状態,臨床分野として臓器移植の組織適合抗原,病気との強い相 関性より疾患感受性抗原,免疫分野としてヒト免疫応答遺伝子などの生物学的臨床的意義が明らかにさ れている。なお,HLA抗原出現頻度は人種によって異なるため,人種のルーツを探るための有力な遺伝 学的マーカーとしても利用される。

疾患・関連性
強直性背椎炎・ベーチェット病・IDDM・潰瘍性大腸炎・バセドウ病・原田病・スギ花粉症・SLE

検体採取・測定条件
専用容器(EDTA)に採血し,よく混和後室温保存する。 
・リンパ球が少ない場合は多めに採血をする。 

関連項目

リンパ球混合培養 
クロスマッチ 
HLAーDNAタイピング
  

先頭に戻る    前ページに戻る