NUDT15遺伝子コドン139多型解析
2019年11月29日よりBMLに外注委託
臨床的意義
NUDT15(Nudix hydrolase 15)は、酸化により損傷したDNAの塩基を分解する酵素で、
炎症性腸疾患や白血病などの治療に用いられるチオプリン製剤の代謝に関与しています。
NUDT15遺伝子コドン139に存在する多型によって酵素活性が変化することが知られており、
コドン139のアルギニン(Arg)がシステイン(Cys)やヒスチジン(His)となる遺伝子型では、酵素活性の低下が見られ、
特にシステインのホモ接合体では、チオプリンの代謝活性低下によって重篤な副作用の発生リスクが高いことが報告されています。
本検査は、NUDT15遺伝子コドン139に存在する多型[c.415C>T(rs116855232)およびc.416G>A(rs147390019)]を
リアルタイムPCR法で検出し、3種類のアミノ酸(Arg、Cys、His)をコードする塩基配列を判定します。
本検査によりNUDT15遺伝子コドン139のアレルを判定することは、チオプリン製剤の副作用の出現を予測し、
投薬の可否および投薬量等の判断に有用です。
測定方法: PCR法
測定原理:
測定機器:
測定試薬:
基準範囲 Arg/Arg
採取容器:BML(B30)
関連項目