ループス抗凝固因子(DRVVT), 

測定方法: 希釈ラッセル蛇毒試験法

外注会社: BML

基準範囲:
 1.2(RATIO) 以下(平成27年4月1日より)
1.3 (RATIO) 以下(平成27年3月31日まで)

臨床的意義
 
ループスアンチコアグラント(LA)は、正常人血漿の凝固時間を延長させるSLE患者血漿中の“循環抗凝血素”として見出された。その後の研究から陰性荷電を持つリン脂質、またはプロトロンビンのような凝固因子とリン脂質の複合体に対する自己抗体であることが明らかとなった。現在LAは、その命名の由来となったSLE以外の疾患にも多く検出されることが知られ、抗リン脂質抗体症候群と総称される病態のマーカー抗体の一つに位置付けられる。抗リン脂質抗体症候群では動・静脈血栓症、習慣性流産などの特徴的臨床症状が高頻度に認められ、早期の診断・治療がきわめて重要である。本検査に用いられるラッセル蛇毒は、外因系(凝固経路)の第_因子や接触因子、内因系の第_因子の活性化過程を要さず直接に第_因子を活性化して凝固反応を惹起する。接触因子異常や第_因子欠損等の影響は受けない。このため、希釈ラッセル蛇毒試験によるLA検出は、抗リン脂質抗体症候群の診断や凝固因子欠乏、または凝固因子インヒビターの存在による凝固時間延長との鑑別 に有用な指標となる。
 
異常値を示す疾患
高値疾患: 動脈血栓症(脳梗塞など)、静脈血栓症、習慣性流産、血小板減少症など

検体採取・測定条件

黒)3.2%クエン酸ナトリウムを用い,必ず凍結保存をする。
・過度の駆血を避け,静脈に1回で穿刺し,組織液の混入を避け速やかに採血する。

関連項目

抗カルジオリピン-β2-GP1複合体抗体 

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