血小板第4因子, PF4(platelet factor 4 )


測定方法 : 
EIA法

外注会社 : SRL

基準範囲 : 20 ng/ml以下

臨床的意義
 β-TGと同時に,同量放出されるPF4は速やかに血管内皮細胞表面のヘパリン様分子に結合し,循環血中から消失するため,半減期はきわめて短く,内皮機能が正常であるかぎり,PF4の血中濃度はほとんど上昇しないと考えられている。血管内皮細胞に結合しているPF4は,ヘパリンを静注すると再び循環血中に遊離してくることが知られており,PF4を測定することにより,血管内皮細胞の機能(抗血栓活性)を把握できる。血漿中の濃度は,血管内での血小板放出反応のよい指標と考えられるため,血栓症の診断,血栓形成準備状態の診断,血栓症の薬物治療効果の判定に有用である。

異常値を示す疾患
高値疾患: DIC ・ TTP ・ 糖尿病 ・ 深部静脈血栓症 ・ 肺梗塞 ・ 脳梗塞 ・ Crohn病 ・ 心筋梗塞

低値疾患: 血小板減少症

検体採取・測定条件
・可能なかぎり駆血操作を避け,必ず1回の穿刺で血液を一定の速度で吸引する。
・検体の採取,処理が不適切であると,PF4は血小板より速やかに放出されて高値となる傾向がある。
・抗血小板入り専用容器を用い,必ず凍結保存をする。
採取方法や分離方法の注意事項は参照。

関連項目

Pt
β-TG
 

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