マイクロゾームテスト, anti-thyroid microsomal antibody
平成16年10月1日中止 抗TPO抗体を測定
臨床的意義
抗甲状腺自己抗体の一つである抗マイクロゾーム抗体を受身凝集反応で測定する検査である。抗マイクロゾーム抗体とは、甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)に対する抗体である。甲状腺ペルオキシダーゼとは、主として濾胞上皮細胞のマイクロゾーム分画に存在するヘム蛋白で、甲状腺に摂取された無機ヨードイオンの酸化反応を触媒する作用を持つ。測定方法は受身凝集反応(PA)で、ゼラチン粒子表面にバセドウ病患者の甲状腺組織から分離したTPO抗原を吸着、結合させ対応する抗体との凝集反応を観察する。マイクロゾームテストの各甲状腺自己免疫疾患での陽性率は、橋本病、バセドウ病ともに約90%を示す。サイログロブリン抗体は甲状腺疾患の鑑別診断に、マイクロゾーム抗体は経過と予後の判定に有力である。なお、TPOに対する抗体としてさらに特異性を高めた「抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体」の直接定量も可能となっている。
適応疾患: 橋本病・バセドウ病・甲状腺腫・特発性粘液水腫・全身性エリテマトーデス
測定方法: 間接凝集反応
測定原理:
測定試薬: セロディア-ATG(富士レビオ)
基準値: 99倍以下
採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管
関連項目
抗サイログロブリン抗体(抗Tg抗体)
抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)
TSHレセプター抗体
Tg
TSH
T4
Free T4
T3
T3摂取率