出血時間, bleeding time


臨床的意義
 
出血時間はin vivoの止血機能検査法であり、耳朶や上腕前膊部に細いメスなどで一定の刺傷を作り、毛細血管からの出血が自然に止まるまでの時間を測定する検査である。一次止血機能を検査するもので、血漿中のvon Willebrand因子を介する血小板の内皮下組織への粘着による凝集塊形成(一時的止血血栓)および血管壁の反射的収縮が関与する。出血時間の検査は、手術の術前スクリーニング検査や出血傾向の検査に利用され、血小板数の減少や機能障害時に著明に延長する。

異常値を示す疾患
延長: 
Fanconi症候群、トロンボポエチン欠乏症、新生児風疹、再生不良性貧血、周期性血小板減少症、巨赤芽球性貧血、発作性夜間ヘモグロビン尿症、MDS、同種免疫性新生児血小板減少症、特発性血小板減少性紫斑病、SLE、遺伝性血小板減少症、血栓性血小板減少性紫斑病、HUS、ホスホリパーゼ異常症、シクロオキシゲナーゼ欠損症、トロンボキサン合成酵素欠損症、storage pool病、gray platelet症候群、Bernard-Soulier症候群、血小板von Willebrand病、血小板無力症、骨髄増殖症候群、尿毒症、肝硬変、DIC、悪性リンパ腫

基準範囲 : 1〜6 min

*血液検査室で検査を実施致します。

関連項目

血小板数
血小板凝集能
血小板粘着能

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