副甲状腺ホルモン関連蛋白-C末端, PTHrP (parathyroid hormone-related protein-C )


測定法:IRMA(ビーズ固相法) 

外注会社:LSIM;平成26年4月1日より社名変更、平成14年4月1日より外注(MBC)
平成19年4月1日より社名変更MCM

臨床的意義
 
副甲状腺ホルモン関連蛋白(Parathyroid hormone-related Peptide; PTH-rP)は141個のアミノ酸からなり、PTH(副甲状腺ホルモン)様作用により高カルシウム血症をもたらす蛋白質である。高カルシウム血症の原因には、一般に原発性副甲状腺機能亢進症、悪性腫瘍による高カルシウム血症(Humoral hypercalcemia of malignancy;HHM)によるものが知られている。HHMの原因物質として、腫瘍組織によるPTH-rPの分泌亢進が高率に関与している。最近、HHMをもたらす疾患として成人T細胞白血病(ATL)が注目されている。PTHには、C末端やN末端フラグメントと、インタクト(完全分子)を認識する数種類の免疫学的な測定法が存在する。C末端フラグメントは安定した物質で腎より排泄されるため、慢性腎不全患者では排泄不良のため、みかけ上高値になる。一方PTH-rPはインタクトなPTH-rPに特異的な測定法であるため腎不全による排泄不良に基づく高値をみることはない。高カルシウム血症を正確に判断するためには補正カルシウム値を求める。これは悪性腫瘍患者では低アルブミン血症を起こすことがあり、血清カルシウム値が見かけ上低めに出ることがあるためで、血清アルブミン値が4g/dl以下の場合は、補正カルシウム値=測定カルシウム値+(4-アルブミン値)によって評価する。

異常値を示す疾患
高値疾患: 高Ca血症を伴う悪性腫瘍 

基準範囲: 1.1 pmoL/L未満  

採取容器:専用容器(EDTA-2Na+トラジロール)

生理的変動
・腎機能障害のある疾患では高値を示す為注意が必要。

関連項目

PTH
1.25(OH)2D
Ca
IP

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