血漿レニン活性, PRA( plasma renin activity)
測定法: RIA・2抗体法
外注会社: SRL
臨床的意義:
レニンは腎臓の傍糸球体細胞で産生さ れる分子量42,000の酵素で,その分泌は腎潅流丘,密集斑のCl濃度,交感神経系により調節されている。血中に分泌されて肝由来のレニン基質(アンギオテンシノーゲン)からアンギオテンシンIを産生する。また,血中半減期は40〜120分で,レニン−アンギオテンシン系では,体液を保持し,血圧を維持するシ ステムである。本系の律速酵素はレニンであり,血漿レニン活性の亢進により体内でNa貯留と末梢血管の収縮をきたす。したがってPRA測定は,その異常な亢進または抑制が二次性高血圧症の診断に役立つ。高血圧以外の電解質代謝異常症の診断にも有用である。本態性高血圧症の病態に応じた降圧薬の選択に有用 である。また,循環血液量の欠乏(脱水)と過剰(溢水)の目安。
異常値を示す疾患
高値疾患: 腎血管性高血圧症 ・傍糸球体細胞腫 ・バーター症候群
低値疾患: 原発性アルドステロン症 ・特発性アルドステロン症 ・糖質コルチコイド反応性アルドステロン症
基準値
安静臥位 | 0.3〜2.9 ng/mL・hr |
立位歩行 | 0.3〜5.4 ng/mL・hr |
相関:y=0.978x+0.275 r=0.992 y:新、x:従来 (平成17年4月7日より機種変更)
検体採取・測定条件
・専用容器 (EDTA-2Na)を用い,血漿分離後必ず凍結保存をする。
・採血は早朝空腹時,安静臥位にて行う。
・血漿分離後の冷蔵保存は高値傾向を示す。
生理的変動
・ 日内変動(深夜<早朝)
・食塩摂取量(高Na食低値,低Na食上昇)
・性周期(卵胞期<黄体期),妊娠で高値。
関連項目
アルドステロン
ANG I,II
カテコールアミン