抗ストレプトキナーゼ抗体, ASK(anti-streptokinase antibody)
令和5年3月31日より中止
測定法:PA
外注会社:SRL
臨床的意義:
抗ストレプトキナーゼ抗体(ASK)はASOと同様,β溶血レンサ球菌(溶連菌)のうちA群,C群,G群が産生する代表的な菌体外産生物質である酵素(SK)に対する抗体である。その作用は線維素に直接作用するものではなく血漿中のプラスミノゲンをプラスミンに変換することによって線維素を溶解するとされている。ASKは溶連菌感染によって上昇するため,溶連菌感染の血清診断に用いられる。この抗体はほとんどがIgG抗体で,感染後1〜2週間で上昇し始め,3〜4週間で最高値となり,この値がしばらく続いた後,下降し始 め,通常6〜8週間で感染前の値に戻る。そのため,溶連菌感染の血清診断に用いられ,糸球体腎炎やリウマチ熱のように上気道から菌を分離できなくなった時期の二次後遺症の診断に有用である。
異常値を示す疾患
高値疾患: 猩紅熱・急性糸球体腎炎・リウマチ熱・血管性紫斑病・扁桃炎・慢性関節リウマチ
低値疾患: 免疫不全症候群・無(低)ガンマグロブリン血症
基準値: 成人 2560倍未満, 小児 5120倍未満
小児の基準値
乳幼児では低いが年齢に応じて上昇し5〜6歳でピークとなる。新生児期は乳幼児期に比べ若干高値である。一般に性差はない。
採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管
関連項目
抗ストレプトリジンO抗体(ASO)
ADN-B
ASP
CRP