メチシリン耐性遺伝子(mecA)同定
平成14年3月31日中止


測定法:PCR法

外注会社:BML

臨床的意義
 
ブドウ球菌は常在菌として知られ,コアグラーゼ産生能の有無で黄色ブドウ球菌(S.aureus:コアグラーゼ陽性)とCNS(coagulase negativestaphylococci)にわけられる。黄色ブドウ球菌はヒトに対する病原性が強く,種々の毒素を産生すると言われ,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA:methicillin-resistant staphylococcus aureus)の出現が増加している。MRSAのβ−ラクタム系抗菌剤に対する耐性機能についてはすでに多くの報告があり,菌が薬剤に触れることによって誘導的に産生されるPBP-2’(PBP-2プライム)と呼ばれる新たな細胞壁合成酵素によるものが主因と言われている。このPBP-2’産生を支配する構造遺伝子がmecAである。一方,mecA遺伝子は,S.aureusのみならず,コアグラーゼ陰性ブドウ球菌のメチシリン耐性菌にも共通して存在しており,一般的には,メチシリン感受性菌には見いだされていない。黄色ブドウ球菌がmecA遺伝子を持っているかどうかを見ることにより,菌がMRSAか否かの判定を行なうことができる。
 
採取容器:BML(培地

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