チオ硫酸ナトリウム・クリアランス(中止;平成17年6月15日まで)

測定法:ヨード滴定法

外注会社:SBS(旧住友)

臨床的意義
  イヌリン・マンニット・クレアチニン・チオ硫酸ナトリウムなどの物質は体内で酸化分解されることなく、糸球体を自由に通過し、ある濃度以内では尿細管から排泄されることも再吸収されることもなく、正常腎では尿中に排泄される。かかる物質の糸球体濾液中の濃度は血漿中の濃度に等しいことが証明されており1分間に尿中に排泄されるこれらの物質の量は1分間に糸球体において濾過される量に等しい。従って、これらの物質のクリアランス値は糸球体濾液の量を表す。糸球体濾過値(glomerular filtration rate ; GFR)は以下の式より求める。

GFR(ml/min)=UV/P*1.48/A

U=尿中濃度(mg/dl),  V=1分間尿量(ml),     P=血漿中濃度(mg/dl),     A=体表面積(m2),    1.48=日本人平均体表面積(m2)

濾過率(filtration fraction ; FF)  糸球体濾過値と腎血漿流量との比   FF=GFR/RPF
 正常値は0.2〜0.22である。FFは、糸球体に出入するvas afferensおよびefferensの細動脈の緊張あるいは抵抗の程度によって左右される。急性腎炎では低下する場合が多く、慢性腎炎では初期では低下、末期では上昇する場合が多い。本態性高血圧症や腎硬化症では上昇する場合が多い。

基準値  GFR: 66〜141 mL/min 

採取容器   血液:
茶/cr B0   尿SBS(USP

注意事項
・血清、尿を同時に提出して下さい。
・年齢、身長、体重、採尿時間、尿量を必ず明記して下さい。

関連項目

P−アミノ馬尿酸クリアランス

先頭に戻る    前ページに戻る