リポプロテイン(a), LP(a), lipoprotein(a)
平成14年3月31日まで院内検査
平成14年4月1日より外注(BML)


臨床的意義
 
リポ蛋白(a)(Lp(a))は超遠心ではLDLとHDLの間に存在し、その化学組成はLDLに類似している。すなわちコレステロールは45%、リン脂質19%、トリグリセリド5%で、アポ蛋白は31%である。このアポ蛋白にはLDLにはないアポ(a)がアポB-100とS-S結合して存在している点が最大の特徴である。さらにシアル酸などの糖鎖含有量が28%と多いのも特徴である。そしてアポ(a)はプラスミノゲンのクリングルWの繰り返し構造をしており、しかもこの繰り返し数が個体によって異なるためアポ(a)の分子量に多様性が生じ、Lp(a)に種々のフェノタイプが存在する原因となっている。検査の目的として動脈硬化の予防・治療という観点からLp(a)濃度が測定されている。またPTCA施行後の再狭窄がLp(a)高値例において多いことから、その予後判定などにも用いられている。

測定方法: 免疫比濁法

測定機器: 日立7170自動分析装置(平成14年3月31日まで)

測定試薬: 三和化学(平成14年3月31日まで)

基準範囲: 40.0 mg/dl 以下(平成14年4月1日より)
       
1.2〜24.1 mg/dl (平成14年3月31日まで)

異常値を示す疾患
高値: 虚血性心疾患、脳血管障害、末梢動脈硬化症、糖尿病、腎疾患、膠原病

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管
 
関連項目

LDL−コレステロール

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