LDL-コレステロール定量, LDL-C, LDL-cho(low density lipoprotein cholesterol)
臨床的意義
一般的に血清総コレステロールを高脂血症の指標として用いているが、HDL-コレステロールやVLDL-コレステロールを含んでいるため、必ずしもよい指標とはいえない。血中のLDL-コレステロールの測定は、種々の高脂血症の診断、治療のためのよい指標である。LDL-コレステロールは動脈硬化に直接関与する重要なファクターであり、日本人に多いCETP(cholesterol ester transfer protein)欠損によりHDL-コレステロールが高値のために高コレステロール血症となっている症例があるため正確にLDL-コレステロールを測定する必要がある。
測定方法: 酵素法
測定機器: 日本電子BM8040(平成26年3月24日より
日本電子BM2250(平成18年7月18日より平成26年3月20日まで)
日立7350自動分析装置(平成18年7月14日まで)
測定試薬:
協和メディクス(平成22年5月12日より)
第一化学(平成18年7月18日より
平成22年5月11日まで)
協和メディクス(平成18年7月14日まで)
相関
平成22年5月12日
平成18年7月18日
X=旧機器
Y=新機器
Y=0.98X+0.83 r=0.999 n=200
基準範囲: 65〜163 mg/dL(平成27年7月1日より共用基準範囲へ変更)
70〜139 mg/dL(平成27年6月まで)
動脈硬化学会基準
コレステロール値適正域 | 120mg/dL未満 |
コレステロール境界域 | 120〜139mg/dL |
高コレステロール血症 | 140mg/dL以上 |
異常値を示す疾患
高値: 家族性高コレステロール血症(WHO分類IIa型)、家族性混合型高脂血症(IIb型)、糖尿病、甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群、原発性肝細胞癌(LDL産生)、閉塞性黄疸、肥満
低値: 家族性低コレステロール血症、先天性無βリポ蛋白血症、甲状腺機能亢進症、吸収不良症候群、慢性肝炎、肝硬変
採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管
関連項目
HDL−コレステロール
総コレステロール(TCHO)