CA54/61
平成14年3月31日中止


測定方法 : EIA法

外注会社 : BML

基準範囲 :  12 U/ml以下

臨床的意義

 現在卵巣癌のマーカーとして繁用されているCA125は、粘液性嚢胞腺癌でしばしば低値を示す。また粘液性嚢胞腺癌で有用とされているCA19-9やCEAも陽性率は高いとは言えない。粘液性腫瘍は漿液性腫瘍と並んで卵巣腫瘍の中ではもっとも頻度の高いもので、粘液性腫瘍の診断に有効な腫瘍マーカーの開発が期待されていた。このCA546は肺癌由来培養細胞を免疫原として作成された2種のモノクローナル抗体により認識される抗原で、卵巣癌患者血中に高濃度に検出されることが確認されている糖蛋白質の母核糖鎖関連抗原である。CA546の特徴は粘液性嚢胞腺癌で極めて高い陽性率を示すことである。また良性疾患における偽陽性率がCA125やCA19-9に比べてはるかに低く、癌特異性が高いと言える。また、健常女性における年代別では若年者でやや高値傾向が認められるが、問題となる程の差はなく、さらに月経周期にも大きな変動は認められない。CA546は病期の進行とともに陽性率が上昇し、高値を示す症例が増加することが明らかにされている。しかも[I]期での陽性率も高いため、早期の粘液性嚢胞腺癌での早期補助的診断にも有用と考えられる。

異常値を示す疾患 
高値疾患: 卵巣癌(50.4%) 、粘液性嚢胞腺癌(64.4%)

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

関連項目

CEA
CA125
CA602
CA19−9

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