神経特異エノラーゼ, NSE( neuron specific enolase
)
臨床的意義
エノラーゼは解糖系酵素で,α,β,γの3種類のサブユニットがあり,αα,ββ,γγ,αβ,αγの5つのアイソザイムがある。γγおよびαγ型エノラーゼは神経細胞に存在するため神経特異エノラーゼ(NSE)と命名された。エノラーゼは,神経内分泌細胞,血小板,赤血球,リンパ球にも存在する。NSEは神経内分泌腫瘍や肺癌,特に肺小細胞癌の腫瘍マーカーとして広く用いられている。小児悪性腫瘍の中でも神経芽細胞腫では高率にNSEが陽性を示し,治療経過をモニタリングするのに有用である。
測定方法 : ECLIA法
RIA法(平成17年3月25日まで核医学診療室)
測定機器: コバス8000(平成29年5月8日より)
Eモジュール(平成18年7月18日より平成29年5月2日まで)
エクルーシス2010(平成17年3月28日から平成18年7月14日まで)
相関
平成29年5月8日
X=旧機器
Y=新機器
Y=0.983X+0.279 r=0.999 n=102
平成18年7月18日
X=旧機器
Y=新機器
Y=0.92X-0.01 r=0.997 n=69
平成17年3月28日
y=1.086x+1.767 r=0.971 n=82
基準範囲 : 16.3 ng/ml未満
10 ng/ml以下(平成17年3月25日まで)
異常値を示す疾患
高値疾患: 肺小細胞癌・神経芽細胞腫・褐色細胞腫・甲状腺髄様癌・カルチノイド
採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管
関連項目
SCC
SLX
CEA
CYFRA