扁平上皮癌関連抗原, SCC (squamous cell carcinoma related antigen)
平成24年12月14日より院内実施
外注会社:核医学診療室およびOML(平成24年12月13日まで)

臨床的意義
加藤らが見出した子宮頸癌関連抗体TA-4の亜分画で,TA-4と共通の抗原性を有する分子量45,000の蛋白質で,正常扁平上皮の中層域の細胞および扁平上皮癌の細胞質に存在している。 意義としては,子宮頸部扁平上皮癌や肺扁平上皮癌など,各種臓器の扁平上皮癌につき診断の補助,予後や治療効果の判定,あるいは病状の経過観察に有用である。 しかし,扁平上皮細胞の在る部位での良性疾患でも血中SCC抗原値が上昇する可能性がある為注意を要する。

測定方法:CLEIA法(令和4年3月23日より)
     CLIA法(平成24年12月14日より令和4年3月22日まで)
     EIA法(平成24年12月13日まで)

測定機器:ルミパルスL2400(富士レビオ株式会社)(令和4年3月23日より)
     アーキテクトi2000SR(アボットジャパン合同会社)(平成24年12月14日より令和4年3月22日まで)

測定試薬:ルミパルスプレスト SCC(富士レビオ株式会社)(令和4年3月23日より)
     アーキテクト・SCC 試薬キット(アボットジャパン合同会社)(平成24年12月14日より令和4年3月22日まで)

基準範囲:0.24〜2.52ng/mL(令和4年3月23日より)
     1.5 ng/mL 以下(令和4年3月22日まで)

相関
令和4年3月23日
X=SCC・アボット Y=ルミパルスプレスト SCC
y=0.636x+5.115  r=0.791  n=108
平成24年12月14日
y = 1.05 x -0.02 R = 0.995 N=104

異常値を示す疾患
高値疾患:子宮頸部癌 ・ 肺扁平上皮癌 ・ 食道癌

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管
検体採取・測定条件
・頻回の穿刺,唾液やフケの混入などにより高値となる場合があるので注意する。
・採血後24時間以内では4℃保存でも比較的安定,それを超える場合は凍結保存をする。
生理的変動
・胎児血,臍帯血中のSCCはカットオフ値以下であるが,出生直後の新生児では,2〜3日間は高値を示し,以後も約2年間は,軽度の上昇で推移すると言われている。

関連項目

CEA
hCG 
NSE 
SLX 
CYFRA 

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