エンドトキシン, endotoxin


外注会社:SRL SBS(旧住友)

測定方法:比濁時間分析法(エンドトキシンワコー)
平成12年5月1日より(基準値変更なし)
      発色性合成基質法(エンドスペックESテストMK)
平成12年4月28日まで(試薬販売中止のため)

基準値: 1.0 pg/mL以下(平成16年12月1日より)
 
10.0 pg/ml以下(平成16年11月30日まで)

臨床的意義
 
エンドトキシンは,グラム陰性との鑑別が重要でグラム陰性桿菌細胞壁中のリポ多糖(LPS)で真菌細胞壁のβ-Dグルカンである。エンドトキシンの生物活性は多彩で,血液凝固系,免疫系をはじめ,エンドトキシン感受性細胞に対して種々の影響を与える。エンドトキシンの検出法として定性法(リムルステスト),定量法(トキシカラー法・エンドスペシー法)がある。リムルステストはエンドトキシンが北米産のカブトガニの血液を凝固させることを利用した方法で,ゲル形成の有無によりエンドトキシンの存在を肉眼的に判定する定性法である。また定量法としてトキシカラー法はエンドトキシンのみではなく真菌々体壁成分である真菌細胞壁(β-グルカン)と反応し,グラム陰性菌または真菌の感染スクリーニングに有用となる。またこれが陽性の場合併用して実施するエンドスペシー法はエンドトキシンのみが反応することより後者が陰性なら真菌感染が疑われ,両者が陽性の場合はグラム陰性菌感染が疑われるのが確実である。これらのテストを同時に測定することにより,早期診断と治療効果判定が可能となる。また,深在性真菌症ではトキシカラー法値からエンドキシンに特異的であるエンドスペシー法値を差し引くことにより感染の指標となる。(真菌指数)

適応疾患
グラム陰性菌感染症(菌血症,腹膜炎,髄膜炎,尿路感染症,術後感染) ・ 肝疾患(肝炎,肝硬変) ・胆道疾患(急性化膿胆管炎,胆嚢炎,総胆管結石症) ・ イレウス ・ 人工透析 ・ カンジタ血症

検体採取・測定条件: 専用容器(ヘパリン)に採血,細菌の汚染に十分注意し,冷蔵保存をする。

関連項目

(1→3)−β−D−グルカン

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