東塚前庭部では、今回の調査において、既掘区の掘り上げと共に前庭部構造の解明のため、石室主軸から西へ0.5m幅で造成土及びそれ以下の層の掘り下げを行った。その際に古墳築造以前の旧地表層と、弥生土器片を多く含む弥生時代の堆積層と思われる層を確認した。
このことから、まず東塚石室構築のため地山を掘り込み、岩盤まで掘削し、造成土となる赤色変成岩を取り出した後、傾斜を整えるためにそれらを前庭部に敷き詰め、その上に側壁の一部及び列石を設けたと推定できる。
岡山大学文学部考古学研究室copyright,1997
制作者:佐々田