勝負砂古墳第4次調査・二万大塚古墳第4次発掘調査 概要報告
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5.その他
その他、蕨手刀子、鎹、鉄釘、靱金具が出土している。蕨手刀子のうち、完形の1点は、全長24.2cm、刃部幅1.9cm、刃部厚さ1.0cmである。端部を折り曲げて、柄頭を蕨手状に成形している。
鎹は0Wから1点出土し、全長は約9cmで、両端部を約1.5cm折り曲げている。木質は付着していない。
鉄釘は0Eから3点、1Eから1点、2Eから3点、2Wから2点、3Wから1点の合計10点が出土している。そのうち、完形のものは4点である。いずれも頭部一端を折り込む形態をしており、断面は方形を成すが、長方形のものから正方形に近いものまである。全長12cm前後で細身のものが3点、全長約15pでやや太身のものが1点出土している他、残存長約15cmでやや太身のものが1点出土している。いずれも木質は残存しておらず、現位置を保っている可能性は低いと思われる。
靱金具片と思われるものは3点出土している。鉄地金銅張りで、波状列点文が確認できる。