2月29日【金】

 4年に一度の閏、2月の末日となりました。暦の上では春を迎えているとはいえ、現場はまだまだ寒風が吹き荒れています。今年も勝負砂古墳の墳頂部上には、ビニールハウス用の透明なシートがかかりました。風の少ないトレンチ内は日差しさえあればとても暖かく、この時ばかりは春を感じます。
 墳頂部トレンチでは、昨日問題となっていたタチワリ位置を決めるため現場で会議を行いました。石室南側壁の外側の粘土流出部分のみに台形でタチワリをいれる形で決定となりました。石室西小口の外側に台形で墳丘・石室それぞれのグリッドに沿わせてタチワリを入れます。レベルの確認、トータルステーションを使用した杭の確認も終えることができ、いよいよ明日は正確なタチワリの位置を決定することになります。
 段築確認を目的とした後円部東第2、3トレンチでは、トータルステーションを用いたトレンチの本設定に入っています。第6次調査の後円部東トレンチ(今回の調査で後円部東第1トレンチと呼ぶことになりました。)と千鳥格子状に接するようにBA6から墳頂側に2.5×1m、BA6から切り株をはさんで1.5mの地点から墳頂側に2.5×1mのトレンチを設定しました。墳丘主軸断面の情報を得つつも段築の残りの良い場所を調査しようというのが狙いです。明日は第6次調査時のトレンチの端を正確にし、設定をより確実にした後に掘り下げに入ることになります。

調査区配置図
石室外側の粘土流出部分

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