国立大学法人 岡山大学

LANGUAGE
ENGLISHCHINESE
MENU

遠西研究教授らがAMED「令和3年度ゲノム医療実現バイオバンク利活用プログラム(次世代医療基盤を支えるゲノム・オミックス解析)」に採択

2021年11月16日

 岡山大学病院ゲノム医療総合推進センターの遠西大輔研究教授らの共同研究課題が11月1日、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「令和3年度ゲノム医療実現バイオバンク利活用プログラム(次世代医療基盤を支えるゲノム・オミックス解析)」に採択されました。
 同事業は、国内のバイオバンクや健康・医療情報等に付随したゲノム・オミックス情報を備えたコホート等研究基盤が保有する生体試料の解析とそれらの情報化において、ゲノム医療実現のための効率的・効果的な基盤データの整備を実施するものです。
 遠西研究教授らは、「慢性閉塞性肺疾患(COPD)の病態解明・新規治療開発のための空間解析を含むマルチオミックスデータベース構築」という研究開発課題で採択されました。同センターの冨田秀太准教授、岡山大学学術研究院医歯薬学域腫瘍微小環境学分野の冨樫庸介教授、岡山大学学術研究院保健学域検査技術科学分野の宮原信明教授、岡山大学学術研究院ヘルスシステム統合科学学域の森田瑞樹教授、岡山大学病院新医療研究開発センターの枝園和彦講師、川崎医科大学医学部臨床医学呼吸器内科学の小賀徹教授との共同研究です。
 今回の採択を受けて、遠西研究教授らは「岡山大学に配備された国内外最先端のゲノム解析技術を用いてCOPDの原因を明らかにし、この疾患で苦しむ患者さんの個別化医療に繋げたい」と話しています。
 ゲノム等に関する解析技術や、それを活用した研究開発の急速な進展により、遺伝要因等による個人ごとの違いを考慮した次世代医療の実現への期待が高まっています。そのためには大規模なバイオバンクや、ゲノム情報や健康・医療情報を備えたコホート等の研究基盤を十分に活用することが求められます。わが国の既存のコホート研究拠点が連携し、ゲノム情報やそれに付随する健康・医療情報などを備えたオミックス情報が追加されることで、他国に比肩する規模の日本人ゲノム・オミックスデータを活用できる医療研究開発基盤が整備され、日本人における希少疾患の原因遺伝子や遺伝リスクの推定、多因子疾患の発症リスクの予測・検証が進むことが見込まれます。
 これからも、本学の強みである医療系研究力を最大限に活かし、岡山大学病院バイオバンクやゲノム医療総合推進センターが連携して、「肺の生活習慣病」であるCOPDの病態解明、新規診断マーカーと治療標的の開発に貢献していきます。


【本件問い合わせ】
岡山大学病院ゲノム医療総合推進センター
研究教授 遠西大輔
准教授  冨田秀太
TEL:086-235-7414

年度