国立大学法人 岡山大学

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ダイバーシティ農業による地域イノベーション共創拠点キックオフシンポジウムを開催

2023年01月10日

 12月22日、岡山大学創立五十周年記念館金光ホールにて「多様性に富み活力あふれる地域社会の実現を目指して」と題したシンポジウムを開催しました。文部科学省・国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」採択事業のひとつで、本学が代表機関を努める「ダイバーシティ農業による地域イノベーション共創拠点」のキックオフシンポジウムとなります。新型コロナウイルス感染対策のためハイブリッドで開催し、参画機関や自治体・企業関係者、学生など約260人が参加しました。
 開会にあたり、本学の槇野博史学長が「地域のあるべき未来の実現のため、本事業を通じて、地域のみなさまと共有できるビジョンを練り上げていきたい」とあいさつしました。
 続く来賓あいさつでは、JSTの中川雅人地域共創分野プログラムオフィサー、文部科学省科学技術・学術政策局産業連携・地域振興課拠点形成・地域振興室の梅原弘史室長、内閣府科学技術・イノベーション推進事務局の松尾泰樹事務局長が本拠点にエールを送りました。
 拠点紹介では、拠点設置責任者である那須保友理事(研究担当)・副学長が「大学の在り方を『内なる場』の形成から、人々が住むフィールドに出ていく『外なる場』の形成へ転換し、街・社会・地方を共に作り上げていきたい」と抱負を述べました。
 プロジェクト・リーダーである学術研究院自然科学学域の林靖彦教授は、岡山県が強いブランド力を持つ高級果樹と岡山大学の強みである植物学や農学、医学を掛け合わせ、デジタル技術を駆使することで、多様な人々が多様な形で農業に携わることを可能にする「ダイバーシティ農業」を推進し、多様性に富み活力あふれる地域社会を実現するという本拠点のビジョンを説明しました。続いて本事業で取り組む3つの研究課題を、課題リーダーで学術研究院環境生命科学学域の福田文夫准教授、グローバル人材育成院の駄田井久准教授、学術研究院医歯薬学域の笠原真悟教授が紹介しました。
 事例紹介では、全国から若い新規就農者を呼び込み、高品質の桃を安定供給することで注目を浴びている総社もも生産組合の秋山陽太郎組合長が、新規就農者の育成、販路拡大・ブランド戦略などを紹介。本拠点幹事自治体である岡山県の万代洋士農林水産部長は、高級果樹に関して、生産技術向上の取り組みやストーリーを意識した国内外プロモーションなどを説明しました。
 パネルディスカッションでは、学術研究院社会文化科学学域の津守貴之教授がファシリテーターを務め、パネリストにJA晴れの国おかやまの山本日吉司常務理事(営農担当)、晴香ファームの重森真里奈代表、岡山大学データサイエンス(DS)部の熊谷素生副部長、株式会社システムズナカシマの沼元昇常務取締役、秋山組合長、万代部長、福田准教授、林教授が登壇。農業に関する様々な試みが紹介されるとともに、持続的かつ拡大再生産的な共創拠点形成に向けた多様なステークホルダーの関与のあり方が議論され、林教授が「多様なステークホルダーと話し合い、基盤研究と現場のギャップを埋めながら、楽観的かつ大胆にビジョンを創りあげて、活力あふれる地域の実現に取り組みたい」と締めくくりました。
 閉会では、万代部長が「幹事自治体として政策につなげていきたい」、岡山県経済団体連絡協議会の中島基善座長が「経済団体も本拠点との議論や事業に積極的に参加し、地域のあるべき未来をともに創造していきたい」とあいさつし、シンポジウムは盛況のうちに幕を閉じました。

○当日のアーカイブ動画は後日配信する予定です。

〇本拠点構想の概要については、以下をご参照ください。
ダイバーシティ農業による地域イノベーション共創拠点構想の概要:科学技術振興機構

〇本学はダイバーシティ農業推進のため、「ダイバーシティ農業でおかやまを活性化する車座評議会」を設立しています。同評議会は随時ご参加可能です。ご興味のある自治体・団体の方は以下のお問い合わせ先までご連絡ください。
詳細はこちら

〇本拠点は今後もワークショップなど、みなさまのご意見を伺う機会を多数設けていく予定です。本拠点の活動にご賛同いただける方、ご関心のある方はぜひ以下のお問い合わせ先までご連絡ください。

【本件問い合わせ先】
岡山大学研究推進機構
TEL:086-251-8463
E-mail:coi-next-diversity◎adm.okayama-u.ac.jp
※メールを送信する際は、◎を@に置き換えてください。

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