国立大学法人 岡山大学

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地域中核・特色ある研究大学としての健全性と公正性のために研究インテグリティの確保体制を強化促進

2023年07月06日

 近年、外国等からの不当な影響による利益・責務相反や技術流出等への懸念が顕在化してきており、また国内の大学・研究機関等においてもガバナンス強化や組織員の人材育成を含めた教育が進められています。本学においても、これまでにさまざまな取組みを全学的に実施してきましたが、研究等の国際化やオープン化に伴う新たなリスクに対して新たに確保が求められる、研究の健全性・公正性(「研究インテグリティ」)を確保するために、政府の対応方針(令和3年4月27日統合イノベーション戦略推進会議決定)や文部科学省等の要請に呼応した体制整備を随時、検討してきました。
 このたび、関係規程を整備し、既存の体制や仕組みを最大限活用しつつ、研究インテグリティの確保体制の強化促進するために、新たなシステムを全学規程として7月3日に制定しました。
 今回のシステムでは、リスクが懸念される場合に相談する相談窓口を新たに設けました。窓口の一本化により、情報の迅速な一元化を図ります。また今回、研究担当部門だけに限らず関係する全学の部門が関与する専門部会を設け、相談内容を審議する場を設けました。さらに相談内容について、経営的判断等が必要である際の場として、理事や副理事、副学長ら役員がメンバーとなる委員会を設置し、法人経営として研究インテグリティの確保の強化を図ります。
 今回の研究インテグリティの確保強化について、本学の那須保友学長は「研究インテグリティは研究力向上やイノベーション創出強化等を実施する際に必ず求められる点であり、また昨今の世界情勢からもその適切な運用と管理が重要となっています。今回の本学の規則強化は、従来の観点を継続しつつ、その対象を研究者のみならず全学教職員・学生を対象とし、かつ法人経営としての判断をしっかりとするシステムとしました。今後も責任あるわが国の国立大学法人として、さらに地域中核・特色ある研究大学である岡山大学として、社会に対してしっかりとした対応を進めてまいります」とコメント。
 また、研究インテグリティ・マネジメント統括責任者を務める佐藤法仁副理事・副学長・URAは、「本学ではこれまでの教育研究活動においてもERM(Enterprise Risk Management)の観点から、さまざまな取り組みを実施してきました。また実際の取り組みにおいても法的観点のみならず安全保障の観点も常に考慮し、関係機関等とも連携してきました。今回の規則強化は、適切な法人経営として、さらにわが国の国立大学法人としての立場をよりしっかりとするためのガバナンス強化として進めます。また対外的には信頼性等の向上を図っていくことを目的としており、今後もアンテナを高く広く張り、最新の情報・情勢等を把握し、地域中核・特色ある研究大学としての岡山大学の責任を果たしてまいります」とコメントしました。
 引き続き、全学的に適切なリスクマネジメントを行い、本学における研究インテグリティの自律的確保に一層努めてまいります。

<参考>
文部科学省「研究インテグリティ」関連ページ(外部サイト)

岡山大学におけるERM構築プロジェクトおよびERM組織風土醸成プロジェクトの取り組み報告を公開

【本件問い合わせ先】
研究インテグリティ・マネジメント統括責任者
副理事(研究・産学共創総括担当)・副学長(学事担当)・URA
佐藤法仁
E-mail:integrity◎adm.okayama-u.ac.jp
※メールを送信する際は、◎を@に置き換えてください。

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