国立大学法人 岡山大学

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「第二回持続可能な地震耐久性建築に関する学術セミナー」を開催

2023年10月04日

 岡山大学グリーンイノベーションセンターは、9月16日に「第二回持続可能な地震耐久性建築に関する学術セミナー」(The 2nd Global Seminar on Sustainable and Earthquake Resilient Structures)を開催しました。昨年はオンラインでの開催でしたが、今年は本学津島キャンパス(岡山市北区)の共育共創コモンズで開催し、本学及び近隣大学の教員・学生並びに建築業界の実務家約70人が参加しました。
 セミナーでは、英国、トルコ、日本(東京大学、東北大学、岡山大学)からの6人の若手研究者による発表が行われ、発表後には活発な意見交換が行われました。最後には、本セミナーのオーガナイザーである学術研究院環境生命自然科学学域のHamood Al Washali 准教授が閉会のあいさつを行い、「今回のセミナーは、最新の研究トピックスに関する知見を得る貴重な機会となったばかりでなく、若手研究者間の国際的なつながりやネットワーキングを促進し、新たな共同研究を発掘する機会となりました」と述べました。

 各研究者の発表概要は次のとおりです。
■イギリスOpen Systems Labエンジニアリングリート Gabriele Granello氏
「WikiHouse: デジタル加工された木造住宅」
 Gabriele Granello氏からは、Wikihouseという新しい木造に関するプロジェクトについて発表がありました。Wikihouseとは、一般の人々が専門家でない場合でも自分で家を建てる手助けをするシンプルな木造住宅のコンセプトで、住宅費用を減らし、持続可能な建物を増やすのに役立つ可能性があります。

■イスタンブール工科大学 Fatih Sutcu助教
「2023年トルコ・大震災からの考察と改修工事のイノベーション」
 Fatih Sutcu助教からは、2023年のトルコ地震から得られた知見と教訓に焦点を当て、将来の被害を防ぐための建物の改修について発表がありました。また、日本企業とトルコとの協力についてや、地震に強い建物の設計や建設、特に免振構造について話がありました。

■東京大学生産技術研究所 松川和人助教
 「津波による船舶の挙動と建物への衝突に及ぼす影響に関する研究」
松川和人助教からは、津波による鉄製船舶の建物への影響について発表がありました。どのような船が建物に衝突する可能性があるのか、また、東日本大震災のような津波が発生した際の建物への被害について詳しく説明がありました。

■東京大学地震研究所 Trevor Yeow研究員
「建物のヘルスモニタリングに関する研究」
 東京大学地震研究所 Trevor Yeow研究員からは、リアルタイムの健康モニタリングシステムと加速度センサーを使用して建物の崩壊モードと損傷を特定する新しい方法について発表がありました。

■東北大学北大学大学院工学研究科 都市・建築学専攻 Jonathan Monical研究員
「トルコ地震の調査、被害状況と学んだこと」
 Jonathan Monical研究員からは、トルコ地震の調査についての発表がありました。柱や壁などの構造要素のわずかな違いによって同様の建物でも異なる被害が発生することについて、興味深い事例が紹介されました。

■岡山大学 Hamood Al Washali准教授
 「木造CLT壁と鉄筋コンクリート構造の持続可能な建築物に関する研究」
 Hamood Alwashali准教授からは、ハイブリッド強化コンクリートとCLT(クロスラミネート材)壁などの木材を組み合わせてより持続可能な建物を建設する研究について発表がありました。


【本件お問い合わせ先】
 学術研究院環境生命自然科学学域
 准教授 Hamood Al Washali
 TEL: 086-251-8849
 E-mail:Hamood◎okayama-u.ac.jp
 ※@を◎に置きかえています。

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