国立大学法人 岡山大学

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CO2排出量の可視化を目指して学生たちが工場を見学しました

2023年10月03日

 本学は9月28日、岡山県商工会連合会との連携・協力協定に関する取り組みの一環として実施している「企業のCO2排出量可視化を目的としたワークショップ」の第二回目を倉敷市真備町の株式会社ホリグチ本社工場にて開催しました。
 このワークショップは、管理会計・原価計算を専門とする学術研究院社会文化科学学域の天王寺谷達将准教授の研究室が研究活動の一環として実施しており、商工会会員である木製品メーカー株式会社ホリグチの協力のもと、同研究室の学生らが、同社製品の原材料調達から廃棄・リサイクルまでのCO2総排出量を示す「カーボンフットプリント(CFP)」の算定に挑戦するものです。
 二回目の今回は、学生が同社の本社工場で机の天板やオーダーメイド家具等の木材製品の製造工程を見学し、それぞれの製品について、原材料の調達から廃棄に至るまでの流れ(製品のライフサイクルフロー)を確認しました。
 工場見学後は、同社社員や商工会職員を交え、原材料の調達先や、余分な材料・製品の廃棄方法等について活発な議論が行われました。
 参加した同社の堀口真伍社長は、「学生たちのピュアな質問に受け答えをしていると、ものづくりをしていく上での大切なことにあらためて気付かされる。今後CFP算定に本格的に取り組むとともに、木材利用の有用性についてしっかりと情報発信していきたい」と話しました。
 今後は、同研究室の学生らが製品別のライフサイクルフロー図を作成し、それぞれの製造工程で投入される原材料やエネルギーを特定したうえで必要となるデータの収集・分析を行い、年度内のCFP算定を目指す予定です。

※本学は、このような大学の知と技を活用した産業界・経済界のみなさまの課題解決を推進しています。ご相談がございましたら、お気軽に下記問い合わせ先までご連絡ください。


【本件問い合わせ先】 
研究協力部 産学連携課 舩倉
TEL:086-251-7151


「企業のCO2排出量可視化を目的としたワークショップ」第一回の開催概要はこちら

※カーボンフットプリント
製品やサービスの原材料調達から廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出されるGHGの排出量をCO2排出量に換算し、製品に表示された数値もしくはそれを表示する仕組みのこと。
出典:カーボンフットプリント ガイドライン(経済産業省、環境省)


岡山県商工会連合会
県内20の商工会を会員とし、各商工会の指導、商工業に関する情報収集・調査研究、経済団体との連絡・連携などを担う。商工会は、小規模事業者等を対象とした経営支援事業を行うとともに、文化事業なども実施し、地域振興に関して大きな役割を果たしている。2021年5月に、地域の発展とSDGs の達成へ貢献することを目指して、岡山大学と連携・協力に関する協定を締結。


株式会社ホリグチ
倉敷市真備町に本社を置き、オフィス家具や建築家具等の木工製造業を営む企業。オフィスデスクの天板メーカーとして全国のオフィス家具メーカーとの取引を行いながら、岡山県産のヒノキ材を使ったこだわりの家具づくりも手掛ける。

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